緊急事態宣言下で有観客開催となった大相撲初場所が10日、東京・両国国技館で初日を迎えた。恒例の協会
あいさつで、八角理事長(元横綱・北勝海)が9日までに新型コロナウイルス感染者が複数出た影響で力士65
人の大量休場者を出したことなどを「深くおわび」と謝罪した。28人いるはずの十両は出場者がわずか19人。
土俵入りでは普段より間隔が広くなるなど、普段とは勝手が違う状況に戸惑いの声も上がった。
厳戒態勢の中で迎えた新年最初の協会あいさつで、トップが口にしたのはファンらへの謝罪だった。八角理事
長は「このたびは場所前、相撲部屋において複数の感染者が判明し、多大なご心配をおかけしましたことを深く
おわび申し上げます」と頭を下げた。
場所直前に約900人の全協会員を対象に新型コロナのPCR検査を実施。感染者が出た影響で、横綱・白
鵬(35)=宮城野=ら全力士の1割にあたる65人が土俵に立てない事態となった。十両以上の初日からの休
場者数としては戦後最多16人。けがなどによる休場を合わせれば、初日から休んだ力士は98人に上った。そ
のため初日の取組開始は午前9時50分で、先場所より1時間15分も遅らせた。