受信料徴収委託、契約伸びず=宿泊業向け、NHKに改善要求へ−検査院

 NHKの放送受信料を一括契約すると2契約目以降が半額になる事業所割引をめぐり、NHKが宿泊業界団体と
結んだ徴収委託による契約数が伸びていないことが20日までに、会計検査院の調査で分かった。同院はNHKに
契約率を上げる方法を検討するよう改善を求める方針。
 受信料は個人が世帯ごとの契約なのに対し、法人はテレビ設置場所ごとの契約が必要なため、宿泊業者などは
負担が重かった。NHKは昨年2月、事業所が一括契約すれば、同じ敷地内の2契約目以降は半額になる事業所
割引制度を導入した。
 関係者によると、宿泊施設との受信契約率は低く、契約率向上が長年にわたる課題とされる。NHKは昨年、
業界団体の働き掛けによる契約増加を期待し、都道府県ごとの47団体と4全国組織の計51団体に委託料や
手数料を支払い、割引適用後の受信料徴収を委託する複数年契約を結んだ。
 検査院は、委託契約で受信契約を増やそうとする姿勢を認めながらも、契約率が当初見込みよりも少なく、
効果が上がっていないと判断。委託が有効に機能し、契約数が伸びるような方策を立てるよう指摘する。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010102100214