「バスターミナル 死の真相」

>イスラエルで2015年に起きたテロ事件を、監視カメラ映像と目撃者のインタビューだけで検証。
>無実の人が犯人と疑われて集団リンチを受けた「群集心理の狂気」が浮き彫りに。

>鳴り響く銃声によって修羅場と化す、ごく平凡なバスターミナルの光景。居合わせた兵士や看護師らが
>恐怖心や混乱ぶりを語る序盤から、1人の男が群集に暴行を受けるシーンに焦点が移っていく。
>互いに異なる証言から浮かび上がる真相とは?


この作品は、とにかく何の予備知識もなく見て欲しいと思う、初めは単なるテロの記録映像として見て欲しい

最初から最後まで、バスターミナルで銃撃戦が始まり、人々が逃げ、警備兵が犯人をリンチする映像が何度も繰り返し流れる
その繰り返しでナレーションもないため、事件の詳細を知らない私は、途中から証言の断片ばかりで正直イラついてしまった

最後に、種明かしのようにテロップが流れてはじめて、血まみれのテロリストが実はテロリストではないことを知り、驚愕させられる

テロリストに間違われ、銃で撃たれ、血まみれで倒れる難民を、容赦なく蹴り上げ、イスを投げつける人々は確かに異常だ
「彼が自爆ボタンを押すかもしれないからイスを置いただけ」と言い訳する彼らを非難するのは、たやすいことだ
イスラエルの国情を私は知らないし、ただ私にはこの蛮行を否定する資格も肯定もする資格がないような気がする
証言者として出てくるオレンジ色の服を着たキブツの青年の言動だけが救いのような気がして、とても寂しい