まだ一審判決なので最終的に確定じゃないというのはその通りだが、地裁レベルでも「契約の必要なし」とまず先勝した事実は画期的。
控訴しても、上級審は、一審の判決をなかったものとしてゼロから真理するわけじゃない。一審判決を尊重した上で、一審では出されなかった新たな証拠や
全く新しい論点、一審で完全に見落とされた事実関係などが提出されない限り、一審判決が踏襲される可能性が高いのは過去の例をみても明らか
控訴審で一審判決(地裁レベル)が棄却される可能性は3割以下。一審とはいえ、地裁レベルで勝訴を勝ち取った意味は決して小さくないということ。

それと、「しょせん民事だから一軒一軒訴訟するしかない」という言い方だが、NHKが一般国民に対して民事訴訟を起こす場合はその通りだろう。
だが、NHKなどの公的機関が敗訴(最高裁で確定)した場合は、「所詮民事裁判だから、ほかの家は関係ないので、これからもワンセグで契約を求め続けます。不滿なら訴訟して下さい。民事ですから」
などということにはならない。 「ワンセグで契約の必要がない」という判決が確定したなら、NHKはワンセグで契約義務があるという見解を引っ込めて、今後一切、ワンセグでの契約要求は
できなくなるし、これまでワンセグだけで契約させた家には、解約と料金返還にも応じざるを得なくなる可能性も高い。
「しょせん民事。ほかは関係ない」ということにならないのは、時効10年のNHKの主張を否定した最高裁判決の例をみても明らかなこと。