「ワンセグのみ」なら受信料免除 総務省、NHKに要請へ
2016/9/7付日本経済新聞 朝刊
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO06957420X00C16A9EE8000/

総務省はNHKに対して、ワンセグ機能付き携帯電話だけを持っている世帯の受信料を、事実上免除するよう求める方針だ。
テレビを持たず、ワンセグ放送も見ていない人から不満が出ているため。総務省の要請に強制力は無い。NHKはこれまで徴収する方針を示しており、今後どう対応するかが焦点になる。

放送法はNHK放送の受信設備を設置した人に、NHKとの受信契約を結ぶよう義務付けている。NHKはワンセグ携帯の所有が「受信設備の設置」にあたると考え、テレビは無くてもワンセグ携帯を持つ世帯から受信料を取っていた。
すでにテレビを持って受信料を払っている世帯は、ワンセグ携帯を持っても追加負担はない。

総務省はNHKに対し放送法の解釈は維持したまま運用を変えるよう求める。具体的にはワンセグ携帯のみを持つ世帯の受信料徴収を控えるか受信料の水準を12分の1に減らすことを求める。

さいたま地裁は8月、ワンセグ携帯のみを持つ男性についてNHKとの契約義務は無いとの判決を示したがNHKは義務があるとして控訴する考えを示した。
これを機にワンセグ携帯電話からの受信料徴収に批判が集まり始めていた。受信料を払っているテレビ保有世帯が追加負担を強いられるとの誤解も出ていた。