受信料制度の将来像を検討するNHK会長の諮問機関「NHK受信料制度等検討委員会」(座長=安藤英義・専修大大学院教授)は
25日、電力会社やガス会社などを想定した「公益事業者」に居住者情報を照会できる制度の導入などを盛り込んだ答申案を公表した。
入手した情報を基に受信料支払い契約締結を求める文書を郵送することで、支払率向上と、受信料徴収経費の削減を目指す。

 答申案は、海外の公共放送では、郵便局や電力会社の持つ情報を活用しているのに対し、NHKが利用できる情報は、住民票や
不動産登記情報など「限定的」と指摘。NHKの財政安定や業務効率化には公益性があるとし、公益事業者の持つ情報の活用は
「許容されうる」とした。

 また、受信料の支払い義務化は「受信料の性格をゆがめない」と容認し、今後の検討課題とした。徴収対象は、一般家庭が世帯単位、
事業所が設置場所単位とする現行制度を追認した。

 NHKは、26日〜8月15日に意見を公募し、9月前半に上田良一会長に答申する。【丸山進、屋代尚則】

ネット受信料新設を答申

 NHK受信料制度等検討委員会は25日、2019年に番組のネット常時同時配信が実現した場合の受信料について答申をまとめ、
上田良一会長に提出した。テレビを持たず、常時同時配信のみを利用する世帯に現行受信料と同額程度の新たな費用負担を求める
ことが柱で、同時配信や新たな費用負担の導入には放送法改正が必要になる。NHKは答申を踏まえ、今秋にも方針を決定する。

 答申では、費用負担を求めるのは、スマートフォンなどで視聴アプリのダウンロードなどをした世帯で、スマホやパソコンを持つだけでは
負担を求めない。ログインしない場合も、衛星放送のようにある程度視聴できる「緩やかな認証」が適当だとした。また、受信料徴収への
理解や法改正が進むまでの暫定措置として一定期間無料にする案なども挙げた。【犬飼直幸】
https://mainichi.jp/articles/20170726/k00/00m/040/126000c


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