陽気なタイプ
『軽躁状態』の特徴を併せ持った演技性人格障害であり、一見してエネルギッシュな行動力と魅力的な外観、ハイテンションな態度を持つ人物だと分かります。
非常に活発なライフスタイルと一時的な興奮・刺激を求める衝動性(冒険心)を持っており、社交的に振る舞いながら、『多くの良好な人間関係』を維持しています。
派手なファッションと情熱的な語り口調、楽観主義のスタンスに特徴があり、いつも何か楽しい行動に他人を巻き込もうとしています。

宥和的なタイプ
『他人に嫌われないこと・他人に好かれること』を最優先して自己犠牲的に行動する演技性人格障害であり、自分の意見や考えを過度に抑圧して他人の機嫌を取って喜ばせようとします。
相手の行動が正しいのか間違っているのかを客観的に判断するのではなく、『相手からの評価・賞賛』を得るために相手のことを認めて肯定するというのが特徴です。
自分に対する自信と肯定感がないので、他人から拒絶的な態度を取られると、『自分に魅力や才能がないから嫌われるのだ』とネガティブに考え込んでしまい、抑うつ状態に陥ってしまうこともあります。

凶暴なタイプ
不安定な感情と攻撃的な衝動性を抱えている演技性人格障害で、反社会性人格障害の特徴とオーバーラップする部分を持っています。
自分に対する批判や反論を許すことができず、自分の欲求が満たされないと、途端に機嫌が悪くなるような、『フラストレーション耐性の低さ』があり、全体的な人格構造に幼稚な未熟さやバランスの悪さが見られます。
周囲にいる他者が自分の考えや意見に注目して認めてくれている間は、非常に魅力的で有能な人物として評価されるのですが、周囲の人たちが自分の意見に反対したり他の人物が場の主導権を握ったりすると、突然、憤怒の感情を露わにしたり、
意欲を喪失して抑うつ状態になったりします。

不誠実なタイプ
凶暴なタイプよりも狡猾かつ計画的に他人を利用しようとする演技性人格障害のタイプであり、反社会性人格障害により近い特徴を併せ持っています。
計算高い、『不誠実なタイプ』の演技性人格障害では、『どうすれば相手が自分の思い通りに行動してくれるのか・どのように謝れば相手は自分を再び許してくれるのか』を十分に考えて行動しています。