そんななか1963年3月に警視庁内で「交通情報センター」が開設され、やがて“伝説のアナウンサー”によって転機が訪れます。

当時の警察では車の滞留に対し“専門用語”として「渋滞」と使っていましたが、あくまで専門用語であるため一般には全く知られていません。

しかしニッポン放送の中村義則アナウンサーは渋滞という言葉が相応しいと判断して、ラジオ放送の中で「渋滞・大渋滞」と表現しました。

中村さんの決断は他のアナウンサーたちを困惑させ、体調を指す「重体」と聴き取られるためラジオ放送で使うべきではないという声もあったそう。

それでも中村さんが使用したことで他局でも使われるようになり、多くの人に現在の意味で「渋滞」が知れ渡ることになりました。

渋滞に秘められたエピソードに、視聴者からは「これぞまさに目からウロコの雑学!」「全く違う意味だったのに今は当たり前のように使われる…
それだけ理想の言葉だったんだなぁ」「確かにラジオだと重体って取られちゃうよね。それでも使ったのはすごい決断力」といった声が寄せられています。