【巨大特殊法人・NHKの裏側】(後編) 受信料で築いた不動産王国――紀尾井町・青山…全国各地に土地・豪華施設・保養所を保有
東京都千代田区紀尾井町にある日本放送協会(NHK)の千代田放送会館。
『NHKラウンジ千代田』は広々としており、ソファ等調度品も行き届いている。高級ホテルと遜色無い豪華さだ。
それもその筈、NHKが運営を委託するのは『ホテル二ューオータニ』の子会社である。
東京都港区南青山――。高級ブランド店が立ち並ぶセレブなエリアに『NHK青山荘』はある。クリーム色の外観をした5階建て。
NHK職員向けに割安価格で宿泊宴会サービスを提供する施設で、約1200uの土地に建つ延べ床2900uの建物はNHKの所有。
施設を運営するのは、一般財団法人の『日本放送協会共済会』である。
受験シーズンともなると、地方から上京したNHK職員の子供たちで予約は満杯になるという。
基準地価から計算すると、土地代だけでも約120億円は下らないのに、
宿泊料はNHK親族等関係者であれば数千円という破格の安さだ。
共済会はNHK職員の福利厚生事業を行う為に設立された団体で、総資産は400億円近くにも上る。
主力事業とするのは、NHK職員向けのNHK住宅ローン(残高270億円)やNHK退職者への医療援助・災害共済事業である。
NHK職員にとって、まさに至れり尽くせりだ。
『日本放送協会健康保険組合(NHK健保)』も豪華なNHK直営保養所を持っている。
箱根の『NHK汲流荘』(神奈川県箱根町)
岩井の『NHK南房荘』(千葉県南房総市)
京都の『NHK洛風荘』(京都市左京区)の3ヵ所がそれである。