>>152
そう、迷彩さんが何かに打ちひしがれて砂漠を歩いていると、遠くに揺らめいて見えてきたのがブッコワース大王の石像だったんだ。迷彩さんは夢にまで見たN国という名の新天地にたどり着くことができたんだね。ブッコワース大王の石像を見上げる迷彩さんは、喉がカラカラなことも忘れて貴重な涙をこぼしてしまうんだ。そんな迷彩さんの耳に、こんな声が聞こえてきた……
「ウォント イズジス? ジスイズ ハイター!」
見ると、おいしそうな飲み物を手にしたやさしい笑顔のおじさんが立っていたんだ。
「マイネームイズ オオハシ。フーアーユー?」
迷彩さんが怪しいものではありませんとかしこまって言うと、オオハシさんはポカンとしちゃった。だってオオハシさん、元気かい?と気軽に挨拶したつもりだったから。でも、そんな5W1Hの食い違いも些細なこと。今では迷彩さんはN国の優秀な調停役としてブッコワース大王の寵愛を受けて幸せに暮らしているんだって。めでたしだね!
(つづかない)