「オレ様は、瀬戸内海の天皇」とばかり、独裁者然と瀬戸内海でカードや将棋の博打に興じ、愛人との逢瀬やラブレターに現を抜かし、
堕落と優雅な日々を送る山本五十六は、もともと軍人として正常の域にない。
しかも山本の、無計画的で衝動的な戦争のやり方は、ヒットラーの対英戦や対ソ戦を彷彿とさせる。
山本五十六とヒットラーは、同種の思考、同種の人格で、共通性が強い。
山本五十六には医学的な考察が不可欠と考えられる

中川八洋『山本五十六の大罪』