太閤豊臣秀吉は、ある空き地で目を覚ました。
死期が迫る中、伏見城の自らの居室にて身を潜めていたはずなのだが、なぜここにいるのか記憶がはっきりとしない。
しかも、どうも街の様子がおかしい。街には豊臣軍の姿どころか瓦礫ひとつないし、誰もかれも平和に過ごしている。おまけに、自分は太閤だというのに、知らないそぶりをする者ばかりだ。

それもそのはずで、そこは寛永年間の江戸だった。
彼は慶長3 年8月18日(1598年9月18日)年から、タイムスリップしてしまったのだ。
そして彼は、現代で、再び野望の実現へと邁進しはじめた……。