「おんな城主直虎」44話。 なぜ女性視聴者を意識した大河ドラマをつくるのか。 お父さんは「陸王」があるか   2017/11/12 09:51

直政が初陣で家康暗殺を食い止めたことは史実に残っているそうだが、森下佳子はなぜか、そこに衆道(BL)ネタを盛り込む。
なぜそれを引っ張り続けるのか真意は不明だが、いきなり大昇進の万千代を、周囲は、色眼鏡で見る。
「寝所で手柄」「寝所でなんの手柄」「大層な槍をお持ちじゃ」などと下卑たネタにされて笑われる屈辱に耐えながら、最後、軍議の末席に参加できたとき、万千代は、遠山の金さんよろしく片肌脱いで、名誉の負傷跡を見せつける。

深読みすると、現代女性は、男性と並んで仕事をする際に、女を利用した疑惑をもたれることが多いもの。
女大河を描くうえで、直虎がそういった状況とは縁遠いため、女性が共感できるエピソードを万千代に託したのかなとも思う。
嫉妬は女のもののように言われるが、男の嫉妬もけっこうなものであるというのも明快に伝わってくる。
ただ、男性視聴者はあまりおもしろい話ではないかもしれない。

女大河なので、女性を意識した話になることは当然である「直虎」。44話は、とりわけ、女性視聴者を意識したエピソードが満載だった。

BLネタ、母と息子、母と娘、少女漫画ネタ・・・と女性視聴者をくすぐる要素をたくさん入れても視聴率は上がらず、むしろ、働く男性が主人公で、オーソドックスなつくりの日曜劇場のほうが評判がいい。
それでも日曜8時に女性視聴者を呼び込みたいわけは、母と子のほうが先々のお得意さんになると信じているのだろうか。

https://netallica.yahoo.co.jp/news/20171112-97651483-exrev