>>354 より続き

小松と大久保が、久光に「兵庫開港より長州を許す勅許を先に貰って欲しい。長州を許すのは簡単ではないから、兵庫開港が遅
れて各国の公使が怒り狂い、我らの出番になり我らならパークスを説得できます」と平身低頭して頼んでいるが、「くどい!」
と久光はイラついて小松と大久保に八つ当たりしている。「下々の者が動き回り世の中を変えると言っているが、変わったのは
幕府だけじゃ。一橋が出てきてから幕府は軍制改革を行い、製鉄所を作り、商社を計画し、朝廷さえ思い通りに動かしている。
正論だけで世は動かぬ。小松!家老のその方の責任は重大だぞ!下の者に任せろと言い続け今になって世を引っ張り出すとは何
事じゃ!!」イヤァ、本当この江守徹の久光の怒りっぷりがいい。「我儘な殿様」が板についている。「翔ぶが如く」で久光だ
った高橋英樹も良かったが(余談になるが、高橋英樹は円満な殿さま役とかもやるが、久光のような感情の振れが大きい役の方
が生きる役者な気がする)、こちらもうまい。

小松も大久保も謝罪しまくっているが、久光は「余は一橋の顔など見たくないのじゃ!!あのものに両手をつくなど我慢なら
ん!!」「あのものを将軍後見職につけたのはこのわしじゃ!!しかし恩をあだで返した!!」「大体ろくに口のきけぬ西郷な
どに公家の屋敷に行かせるな!相手が何を聞かされたか分かるまい!!!」(興奮度マックス)→「西郷ただいま戻りました」
いやー、ここの流れが最高に面白かった。西郷がどこから聞いていたのか分からないが、普通こういう時って自分の悪口がおさ
まるのを待って入ってこないか(気まずいだろうし)。それをちょうど自分の悪口を言っているところに空気を読まず、顔色一
つ変えずに入ってくる西郷はさすがである(笑)。

続きます