>>51
薩摩の犠牲によって、現代の愛知県民・岐阜県民・三重県民は、多大な恩恵を受けたのだよ。
大きな犠牲を出した木曽三川の宝暦治水によって、河道が安定し、洪水被害を大きく減じた。
そういう方向から見てしまう西郷どんは、いろいろなことを思い浮かべてしまうね。

宝暦治水から始まった薩摩の借金地獄に、はじめて真正面から立ち向かったのは調所広郷。
財政が破綻すれば、(これを発散とも呼ぶのだが)、得べかりし利益を失う者が大量に出る。
しかし逆に財政再建のための増税策は、とことん民衆から嫌われる。
先に苦しむのがよいのか、あとに苦しむのがよいのか、、、

調所を排斥した島津斉彬は、殖産興業政策に乗り出すのだが、これだって副作用は発生する。
新規事業に着手するには、どこか別のセクタから財源をひねり出し抑圧するしかないからさ。

富国強兵政策だってそう。日本に強い軍隊をつくろうとすれば、この当時の日本では、兵役免除
されてた農民を徴兵し、俸禄を得ていた武士の特権を取り上げる以外の選択枝はなかった。
もしかしたら外国勢力に植民地化されたら、利益を得て幸福になった人がいたかもしれない。
うだうだ書いたが、正義とは、誰から見た、誰にとっての正義なのか?