>>629-630
> 伏流水だかなんだかが豊富であろうと、巨大人工都市京は砂埃が舞う世界なのだ。

> そんなに出鱈目と否定するのならば、「真実の京の姿」を紹介してよ。

長文さんがまた吠えてるけど、それでもおじいちゃん・おばあちゃんにとって「花の都」の京が
土埃の舞う荒んだ町として清盛で描かれたのは、おそらくものすごいショックだったのだろう。
すこしは彼らの心境を分かってあげなよ。
歴史学的に見て正しい再現が、演劇として受け容れられない者が続出したのは事実だから。

長文さんに燃料投下するようになって申し訳ないけど、地球の気温の長期的変動については
世界各国で研究が進んでいる。オーストラリアの研究チームがはじきだした過去2000年分の
地球の平均気温のグラフは、以下のようになっている。清盛が生きていた頃(1118年-1181年)
の平均気温は、実は現代よりも高い。

http://jennifermarohasy.com/wp-content/uploads/2017/08/Fig12.png
過去2000年間の気温変動曲線(青)とAIが出力した曲線(オレンジ)。
 from
http://jennifermarohasy.com/2017/08/recent-warming-natural/
Most of the Recent Warming Could be Natural|Jennifer Marohasy

だから当時の日本の京も、ものすごい干魃とものすごい豪雨が繰り返す準ヒプシサーマル期
(=高温期)だったはずだ。そういう天候なら埃が舞っていなければ(歴史学的には)おかしい。
そんな気象条件の京を含む西国は、飢饉と疫病の蔓延に苦しめられた。

そして、この高温期は、京の都の支配者である貴族たちや通称・西国国家にとっても凶と出た。
平安時代中期以降、より北方の関東や東北南部への移民と開墾が加速的に進み、平泉には
黄金の寺が建ち、力をつけた坂東武者が鎌倉幕府を樹立して、西国国家から権力を奪取した。

大河平清盛には、そのペアとなる坂東武者の物語を、制作部門でおそらく準備していたはずだ。
でないと、源平合戦にならないし、大河平清盛という物語が、真の意味で完結しないからね。
いまは叶わぬ願いだろうけど、たとえば『草燃える』のリメイクとか、焦点を絞って「尼将軍政子」
(この人は賊軍の朝敵にされたにもかかわらず、逆に朝廷の官軍を打倒してしまう日本史上初の
快挙を達成したドラゴンレディーでしょう。女主人公が大好きなNHKがなぜ北条政子を主人公に
できないのか、私には理解しかねる)とか、いつか制作してくれないかな・・・

クーラーが故障して寝付きが悪く、長文さんに匹敵するくらいの長話をついつい書いてしまった。
いやはや。