歴代大河ドラマの中で最高傑作
『翔ぶが如く』は、そのように評価出来る作品だと思います。
第一部は司馬遼太郎の原作にはありません。
そのため、司馬遼太郎の他の作品などで補完して描かれているのがこの第一部。
司馬遼太郎の他の作品の魅力と相俟って歴代大河ドラマの中でも最高傑作ともいえる輝きを放つ作品になっています。
特に、W主人公として描いたというのが素晴らしいと思います。
西郷隆盛も大久保利通も明治維新には欠くことが出来ない人物であり、それ故にいずれかを主人公にすればもう一方は引き立て役になりかねない。
しかし、この大河ドラマでは二人を主人公にすることによってその危険を見事に回避している。
また、『翔ぶが如く』の素晴らしい点は子ども時代を描かずに青年時代からスタートしていることではないだろうか。
その為、第一話から西田敏行と鹿賀丈史がそれぞれ西郷隆盛と大久保利通役として登場している。
幕末から明治時代はまさに激動の時代であり、ドラマとして幼少期をカットして描いたのは適切な判断だったのではないでしょうか。