>>667
司馬遼太郎「維新のあとしまつ」より

われわれは西郷隆盛は近代化にあたって不平士族の不満の旗頭として担ぎあげられたとの印象を持っている。

しかし司馬遼太郎は、西郷隆盛はけっして古い思想の持ち主ではなく近代国家・国民国家というものをよく理解していた、
欧米の現実を見たきた大久保らが国情の似たドイツをモデルに絶対主義国家を築こうとするのに対して、西郷隆盛は様々な階層の不平不満の受け皿となった、と語る。