>>110
実際に『女帝 小池百合子』をお読みになれば分かりますが、著者の石井妙子氏は小池氏に「男性に取り入ってのしあがっていく性向」を強くみています。
厳密には「男性」に限らず「人に取り入って」というべきでしょうが、要所要所で彼女の「出世」に関わった男性のことが取り上げられています。逆に「出世」を手助けした女性は登場しません。
例えば、カイロ時代の結婚も、相手の男性のアラビア語能力を利用したかったかららしいという筆致で描かれています。
また「出世」とは無関係ですが、WBSのキャスターとして行き詰まりを感じていた小池氏が、東大助教授で著名人というブランドに惹かれて舛添要一氏と交際していたことも触れらています。
学歴詐称疑惑のみが有名になりましたが、石井氏の著作は、むしろこのような「小池百合子という生き方」に力点が置かれているように感じました。

武者氏が同書を読んだとして、「小池百合子という生き方」に反発を覚えるのか、それとも彼女にそのような生き方を強いた「男社会が悪いのよ!」方向になるのか、私には分かりません。

なお『女帝 小池百合子』については、著者の石井氏に小池氏への反発が強すぎるように感じられ、アンチ小池である私であっても「慎重に読むべき書物」だとは思いました。