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>新選組モチーフとして土方歳三の次は、武田観柳斎を流用した武田観柳です。
>モデルとなった武田観柳斎は、新選組・五番隊組長。
>フィクションでは陰険な小悪党として描かれやすく、男色要素を異常性愛として付け加えられていることも
>あり、マイナス面の吹き溜りになった感があります。

>明治期の男色は、出身者ごとにかなりの違いがあります。
>近藤や土方といった東日本出身者は嫌悪感があったことでしょうが、薩摩藩出身者は美少年愛好傾向がむしろ
>標準のような感はあります。

>ただ、改めて武田観柳斎について調べてみると、近藤に重用もされており、小悪党と言い切って良いものか……。
>そんな武田観柳斎について、名誉回復の契機は、今後なかなか恵まれないでしょう。

>理由がこの『るろうに剣心』です。あの武田観柳のモデルというだけで、もう絶望的と言わざるをえない。
>せめて名前なり、設定なり、アレンジがもう少し効いていればよかった。さすがに気の毒なレベルではない
>でしょうか。
>実在の人物を扱うからには、もう少し丁寧なアプローチができたのではないかと思ってしまうのです。

>繰り返しますが、これは本作だけの問題ではなく、幕末をモチーフとしたフィクションの宿命ではあります。

あのねぇ、武田観柳斎は新選組・五番隊組長で、本作武田観柳は阿片を作らせて密売していた悪徳実業家という
設定だからこの時点で違う。

和月氏はキャラクターのモデルや意図などを単行本に書くのが常で、例えば >>227 で名前を挙げた才槌は外
見のモチーフが「プリンプリン物語」のルチ将軍である。こういうことからしても「史実に忠実には作っていな
い作品」ということは分かるので、武田観柳が悪人だからと言って武田観柳斎のイメージが悪くなるという事で
はない(イヤ、元々悪いのかも知れないが)。私は観柳斎については全く知らないが、少なくとも「漫画とは違
うんだろうな」という事くらいは分かる。