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>足利義輝は形骸化していたとはいえ、討たれたとなれば困り果てる。ポスト義輝を見据えていた細川藤孝と
>一色藤長は、松永久秀の元へとやって来ました。二人は激怒しています。なにせ……

 ・義輝母の慶寿院
 ・末弟の周ロ(しゅうこう)

>ここまで犠牲になっている。足利将軍家を根絶やしにする気かと、困惑と怒りを見せているのです。
>これには、相手を責める気持ちだけでなくて、自分たちの不甲斐なさへの怒りもあるかもしれない。
>だって前回、この二人は覚慶を護衛に行っていました。そういう甘さがあると自覚しているからこそ、より
>怒りが激しくなるというのはあると思うのです。

>本作のよいところですが、ハッキリと久秀もコントロールできない事態であり、手落ちだと反省しているこ
>とを描いています。
>ここで久秀を毒々しい悪党にした方が、話を作る側も、見る側も楽でしょうけどね。そうして、ネチネチ文
>句垂れるクソレビュアーが現れても、「小うるさい陰キャ歴史マニアは文句つけているが」とネットニュー
>スであたりで流せばいい。でも、そうはならないのが本作。

>松永久秀の三大悪事といえば?

>「将軍殺したよね!」→わざとじゃない。制御できなかっただけです。
>「大仏焼いたよね!」
 →故意ではない。大仏殿近辺で戦った結果であるし、対戦相手にも責任がある。
>「裏切ったよね!」→その顛末は、本作でも描かれます。しっかり見据えましょう。

>確かに松永久秀はキングメーカーだし、清廉潔白でもない。
>ただ、不当評価されていると最新の研究を反映させて来ますから、本作は素晴らしいものがあります。平蜘
>蛛爆死は期待しない方がよいでしょう。
>いいんですよ、久秀本来の魅力を取り戻すのだから。

続きます