麒麟がくる29回 2ページ目

>駒はここで、今井宗久の助言を思い出します。

>仕事場をもっと広くする。労働者を5倍増やす。そうすれば商いもうまくいく――。
>東庵がそんなに稼いでどうするのかと聞くと、1000貫貯めると言い出す駒。蔵が3つ建つ大金だと東庵は驚いています。

>「将軍様から大層良いお話を伺ったのです」駒はキッパリと言い切りました。

>彼女の話がなかなか面白くなってきましたね! 金儲けに消極的だったけれども、目標を設定されて俄然やる気が出てき
>ました。

>そしてこのお金の描写がおもしろい。経済とは権力と関係がある。
>駒は東庵に対して、下剋上を果たしました。

>現在においても男女の賃金格差は深刻ですが、結局のところ権力の問題なのでしょう。女の下剋上を、男は許したくな
い。
>もうひとつ、駒は登場からかなり年月が過ぎました。
>当時の結婚適齢期は過ぎている。それでも恋愛の気配すらなく、結婚を考えてもいないようです。
>結婚は女の本能でも、根本的な欲求でもなく、経済的な理由ゆえにするものだとも解釈できませんか。駒は光秀への淡
>い憧れ以来、そういう感情を見せません。
>恋愛に溺れず、技術と知識で金を稼ぎ、目標達成に邁進するヒロイン――いよいよ大河の新時代が訪れていたようです。

続きます