>>431
ウソこくな
政子は1157年生まれだから二十歳といえば、鹿ヶ谷で清盛平家に最初の暗雲が垂れ込めた一方で、
伊豆の頼朝が政子の檄によって再生、覚醒し結ばれた頃だ(以後、頼朝は急上昇。ここでも
源平のup-downが明暗対照の上、幾何学文様のように描かれた)。
野駆けする伊豆の野生児にしてリアリスト政子(すべてを失い失意の京貴族頼朝と夢見る源氏物語ヲター少女時子
との二重対比による造型)がイノシシを担いだのはそれよりずっと前で、頼朝が流人生活に入って
それほど月日は経っていない時代だ。小学生程度の政子で間違いない。
で、清盛の一生を松ケンがやり切ったように、政子もまた(時子も)彼女の成長を伴う小一代記である以上、
何よりも人格の統一性が求められる。それ故、政子についても子役を用いず、多少の無理があっても
杏が最初から演じて正解(そうでないと、野生児が落ち着きを増し、遂には頼朝を覚醒させる「未来の尼将軍」
政子のダイナミズムは生まれない)。