中東呼吸器症候群(MERS)は、平成24年9月以降、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東地域で
広く発生している重症呼吸器感染症です。また、その地域を旅行などで訪問した人が、
帰国してから発症するケースも多数報告されています。元々基礎疾患のある人や高齢者で重症化しやすい傾向があります。

ヒトコブラクダが、保有宿主(感染源動物)であると言われており、MERSが発生している中東地域では、
ラクダと接触したり、ラクダの未加熱肉や未殺菌乳を摂取することが感染するリスクがあると考えられます。
また、発症した人と濃厚接触した人での感染も報告されています。これらは、咳などによる飛沫感染や接触感染によるものであると考えられています。