◆松本清張『昭和史発掘』
◆226事件は、昭和天皇の弟と皇太后による昭和天皇排除のクーデター
 3人いた昭和天皇の弟…長弟の秩父宮、次弟の高松宮、末弟の三笠宮。
 なぜ、すぐに次男の弟・秩父宮が地方から東京に戻ってきたのか。その間、軍部はクーデターを起こした部隊の排除に積極的には動かず。
 軍部は、昭和天皇だけでなく、皇太后にも逐次報告していた。
 皇太后は次男を溺愛し、欧州留学経験から神事を時代遅れとしてやらなかった長男に退位を迫っていた。
 弟は戻ってきたら、真っ先に皇太后に挨拶に行った。
これを見た昭和天皇は、その後挨拶に来た弟に対して、「朕自ら排除に動く」と宣言し、捕まるのを怖れた弟はクーデターを諦めた。
 実は、昭和天皇がいる皇居の占拠まで計画にあった。警護と称して軍が皇居にまで来ていて、
そこから旗で警察を占拠し待機していた部隊に突入の合図を伝達するのを、
軍が来たことを不審に感じ監視を命じられていた職員らによって遮られた。