ATMから出てくるのはお金だけではない:現金に付着しているのは汚れと麻薬
Jul 14 2017
https://newsphere.jp/culture/20170714-2/

我々が暮らす世界は、汚れている。どこに行っても、我々は微生物に囲まれている。
細菌や菌類そしてウイルスは、携帯電話やバスの座席、ドアノブや公園のベンチにも存在しており、人は握手や飛行機の座席を介して微生物を移しあっている。

 そして今、我々は通貨を通じて微生物をもやりとりしていることが、研究者によって明らかになっている。
紙幣の一枚一枚がチップジャーから自動販売機、メーターメイド(駐車違反の監視員)まで、元いた環境のわずかな痕跡とともに人から人へと渡り、その痕跡が次の人へ、そして次の場所へと移っていく。

 紙幣に残存していたものの中には、ペットのDNA、薬物の痕跡、そして病気を引き起こす細菌やウイルスが含まれている。

 この発見から、物言わぬ通貨がいかに人間の活動記録を記録するか、そしていわゆる「モレキュラーエコー(分子的やまびこ)」を残すか、ということがわかる。