>>691

今井佐緒里
欧州/EU研究者・文筆家・編集者

アグネス・チョウさんが日本の一般メディアで有名になったのは、ここ数ヶ月のことだ。
しかし、若者利用率が飛び抜けて高いツイッターを通じて、彼女は学生の間でかなり前から有名人だった。
日本の若者の感度は決して低くない。
それなのに、なぜこのように完全に「ひとごと」として扱われ、若者の間に支援デモの一つも起きないのだろうか(コロナ禍が無くても何も行われなかっただろう)。
学生や若者が自由に表現するには、社会広範に支援する団体や層がないとダメなのだ。
政党、NGO、芸術家団体、機構・・・。直接の支援でなくても間接的な支持でいい。
人間の連帯を主とする彼らは「左派」でなくてはならない。
欧州にはこういう層がぶ厚く存在するのに、なぜ日本にはないのか。
アメリカの影響が強すぎること、欧州と異なり日本の周りに民主主義国家仲間が乏しいこと、危険な国々と隣接している危機感から「左派」がうまれにくいのだろうか。