なこよかひっとべ!

凄烈。西郷・大久保という理解し辛い二人の巨人を、真正面から描いた大作。
清々しい青春群像劇から始まって、悲劇、喜劇、政治劇と、あらゆる要素がある。
さらに特筆すべきは、人間と、時代との双方を描いたこと。
やはりこれは何よりも歴史劇なのだろう。それも極上の。
司馬遼太郎の原作とは大きく色合いが違うが、これは独立した作品として大いに酔える一品である。
なんといっても蟹江敬三演ずる大山格之助。あとは見るべし。