事故原因:その2 ドイツ政府の工作員による自爆テロという陰謀説

当時、「飛行機の実用化を進めていたドイツにとって、『飛行船はもはや時代遅れ』という見方が強まっており、大衆の目前で飛行船の危険性を印象づけることで航空機への転用を図ろうとした」という理由であるが、
この説には証拠となる証言や物的証拠は一切存在せず、ツェッペリン飛行船製造会社と当時ドイツの政権政党であったNSDAPは仲が悪かったという状況証拠のみを根拠としている。

また、ヒンデンブルク号はドイツの威信を象徴する乗り物であり、さらに外遊先の敵国アメリカで、大事故を起こし全世界に醜態をさらすことなど、
国家の体面を非常に気にしていたヒトラーやドイツのNSDAP政権が許すはずもないため、NSDAPを嫌うツェッペリン社社長エッケナー博士の破壊工作と言う説もある。