ナチス・ドイツの反タバコ運動とは、ドイツ人医師が初めて喫煙と肺癌との関連性を確認して以降、
現代医学に準ずる研究として十分に認められるやり方でタバコの害を発見したことを受けてナチス・ドイツ政権が喫煙に対する反対運動を開始したものである。

アドルフ・ヒトラーは元々はヘビースモーカーだった ? 一日25から40本の紙巻きたばこを吸っていた ? が、それは金の無駄遣いだと考えやめた。
後年、ヒトラーは喫煙を「退廃的」、「レッドマンのホワイトマンに対する怒り、強い酒を持ち込んだことへの仕返し」だとみなし、「多くの優れた人々がタバコの害に無感覚である」ことを嘆いた。

彼はエヴァ・ブラウンとマルティン・ボルマンがタバコを吸うことに不満であり、ヘルマン・ゲーリングが公共の場で喫煙することを懸念した。
彼は葉巻を吸っているゲーリングの姿を描写した彫像が発注されたときに激怒した。

他にもヒトラーの秘書であったクリスタ・シュレーダー等も喫煙者であったが、側近者はヒトラーの居るところでは喫煙しないように心がけていた。
ヒトラーはしばしば禁煙を主張した初めての国家指導者だと思われているが、イングランド王ジェームズ1世(スコットランド王ジェームズ6世)が300年の差をつけている。
また理由の科学的・非科学的を問わずヒトラー以前にヨーロッパ諸国、アラブ諸国で禁煙政策がとられた。日本でも徳川家康による禁煙令が出された。