>>223

 わたしの友人の声だ。「哀れんでください。慈悲をかけてください。主イエス・キリストの手がわたしに触れたのですから。」
 別のひとが叫んでいる。「父上よ、なぜあなたは見捨ててしまうのですか。あなたがわたしをこの世に送り出したことを想い出してください!」
 また別のひとが叫ぶ。「母上よ、あなたはいまどこにいるのですか。あなたはいまどうしてわたしにこんなに冷たくなったのですか。
 昨日まであんなに優しかったのに。あなたはわたしを九カ月お腹のなかではぐくみ、あなたの母乳で育てて下さったのではないですか。」 
 別のひとは言う。「わたしの息子たちよ、わたしはお前たちを汗水たらし、苦労して育ててきたのに、お前たちはなぜ逃げるのか。」