ハーボニーを取り扱う正規卸は、スズケンなど数社に限られる。
医療現場からの需要が強い大型ヒット薬の場合、卸各社は病院や薬局などに対しほとんど値引きせずに納入するのが実態だ。
医薬品の場合、薬価と卸の納入価格との差が、薬局や病院が受け取る利幅になる。
新薬の場合、この利幅(消費税分は除く)はおおむね1割弱とされる。
だが、ハーボニーの利幅(同)は「わずか1%しかない」(大学病院関係者)。
加えて高額薬だけに管理面のリスクも負担になる。
国内販売額トップのハーボニーは、品ぞろえに欠かせない新薬だが、薬局にとっては収益面のうまみが乏しく、
しかも扱いが難しい薬と映る。「少しでも安く仕入れたい」との動機が働きやすい薬といえる。