遺本となった羽仁五郎著「クロォチェ」にはところどころに○印が付され、それをたどると愛する女性へ送られた言葉が浮かび上がる。

「きょうこちゃん、さやうなら。僕は きみが すきだつた
しかし そのときすでに きみは こんやくの人であつた わたしは くるしんだ。
そして きみの こうフクを かんがえたとき あいのことばをささやくことを だンネンした
しかし わたしは いつもきみを あいしている」