>>169
独立してから大規模な軍縮が始まった。核兵器に関して言えば、当時、米露から核兵器を放棄するようにという、脅迫に限りなく近い非常に強い圧力がかかっていた。
もしこの要求に応じなければ、経済制裁や国際社会からの追放、最悪の場合は軍事行動という仕打ちが待っていただろう。
経済危機やハイパーインフレに苦しんでいたウクライナはこの圧力に抵抗する力がなかった。

しかし、核兵器を手放すことはやむを得なかったにしても、当時のウクライナの指導者の姿勢は、国益護持から程遠いものだった。
ウクライナの指導者達は外国の要求をすべて呑み、無条件に3年間ですべての核兵器を放棄するという決断を下してしまったのである。
その見返りとして、「米英露はウクライナの領土的統一と国境の不可侵を保証する」という内容の議定書だけを発表した。