神奈川警備隊司令官奥平俊蔵陸軍少将の自叙伝より

騒擾の原因は不逞日本人にあるは勿論にして、彼等は自ら悪事を為し、これを朝鮮人に転嫁し事ごとに朝鮮人だという。(中略)

横浜に於ても朝鮮人が強盗強姦を為し、井戸に毒を投げ入み、放火その他各種の悪事を為せしを耳にせるをもって、その筋の命もあり、かたがたこれを徹底的に調査せしに、ことごとく事実無根に帰着せり。(中略)

重大なる恐慌の原因と成りしものは不逞日本人の所為であると認めるのである。

彼等不逞日本人等は学校備え附けの銃器全部を空包と共に掠奪し、避難民の集団に対しこれを保護すると称し、昼間は神妙なるも夜間に至れば仲間と諜合し空包をもって打ち合い、喊声を挙げ、朝鮮人襲来す、遁(に)げよ遁げよと呼ばわり、附近焼け残りの家屋にある人々はこれに驚き家を空にして逃げ去れば、空き家に入りて掠奪し、かつ避難民の集団よりも保護料を受領せりという。