>>768
清少納言は、なんとも得意そうな顔でひどく偉そうにしていた人だ。あれほどお利口ぶって漢字を書き散らしています程度も、よくよく見てみると、まだ全然足りないことが多い。
 このように、人より優れていようと心がけて行動する人は、かならず見劣りして、行く末は悪くなっていくだけなのですから、風流ぶる癖が付いてしまった人は、とても寂しくなんということもないときでも、しみじみと趣があるように振る舞い、風流なことも見逃さないように自然と見当外れで浮ついた様子になってしまうのでしょう。そういったふうになった人の行く先は、どうして良いことがありましょうか。