桜田門外の変で敵対した両藩の城下町である水戸と彦根が和解して親善都市提携を結んだのは、事件発生から約109年後の昭和43年(1968年)10月29日であった。
水戸市から彦根市へは偕楽園の梅、彦根市から水戸市へは彦根城堀の白鳥がそれぞれに贈られた。

当時の彦根市長は、直弼の曾孫にあたる井伊家の当主で殿様市長として知られた井伊直愛だった。
水戸市と彦根市を仲介したのは敦賀市だったが、敦賀は水戸天狗党が彦根藩士から処刑された土地だった。

その後の昭和49年(1974年)4月13日、水戸市と高松市が、今度は彦根市の仲介で親善都市を提携した。