一条天皇役・塩野瑛久インタビュー

このシーンは、詮子の訴えを一条がただただ聞いて、それでも「伊周を関白にする」という自分の意思を伝えるシーンだったのですが、
詮子の思いを語る吉田さんのお芝居が、僕が台本を読んで予想していたものをはるかに越えていて……。
それを受けてのリアクションが、自分が考えていたものと全く違うものになって、涙を流してしまったんです。

監督から「今のシーン、すごくすごく良かったけれど、今ここで一条の涙を見せるべきかどうか、ちょっと検討させてください」と言われたくらい。
でも「そうなる気持ちはめちゃめちゃ伝わってきた」ということで、撮り直しもなかったから、すごく素直な感情が出たんだろうなと思います。