「ずっとあそぼう 息子よ」

自分の死にゆく息子の記憶を残すため、息子のライフログをロールプレイング・ゲーム化するという父親の行為
最初に言うが、それ自体を批判する気はないし、商業主義だとか何だとか言う気もさらさらない

作品中で父親は取り乱すことも無く、淡々とプログラミング作業を進める
どこかの国の番組のように悲劇性を強調する演出も音響効果もまったく無いことが、ある種の救いになっている

ただこの作品から感じるのは、脳腫瘍の悪化ため、顔が膨張し、目がうつろになっていく
だんだん表情が変化していくジョエル君を見ていることの、つらさばかりだ
そんな日常で、妻は新たな命を妊娠するのだが、私は素直に喜ぶ気になれなかった