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(宮田珠己の気になる雑誌を読んでみた)「地理」 地形アプリに菓子、絶妙なツボ
2019年9月4日16時30分

 月刊誌「地理」の8月号が売れているというので手にとったら、特集が「ブラタモリの探究」だった。

 なるほど。たしかに「ブラタモリ」は気になる。土地の成り立ちを知るだけで知的興奮が得られることをこの番組は教えてくれた。いや、もともとあった地理への興味を引き出してくれたといったほうが近いかもしれない。

ログイン前の続き 私は学生の頃、地理に強い関心を持っていた。だが高校で地理を選択したら、地形や気候まわりの面白いところはすぐに終わり、ボーキサイト生産量の円グラフがどうしたという経済の話になって、自分が興味があるのは地学だったのかもと後悔したことがある。

 ところが地学は地学で町の発展や文化の話などは出てこず、もっと両者の中間的な学問はないのかと欲求不満が募ったのだった。

 今ならわかる。私が学びたかったのは、ブラタモリで紹介されるような、その場所の持つ面白さだったのだ。