((ナレ))帯刀様が向かわれたのは・・・
(鶴丸城)
尚「天璋院様は、そもそも薩摩のために江戸へおいでになったお方です!
 いくさとなれば、そのお方がおいでの江戸城を、薩摩の軍勢が攻めることにも
 なりかねません!」
久光「うーん、それは、そう、だなあ。」
尚「国父様にお願いいたします!いくさを止められぬとしても、せめて天璋院様
 だけは、お救い申し上げるべきだと存じます!薩摩には、それだけの恩義が
 あるはずです!」
久光「わしに、何をせよと申すのだ。」
尚「お許しを、いただきたいのです!」
久光「許し・・・」

(夕日の海岸)
尚「久光様からちょうだいつかまつりました。」
幸「これは・・・」
尚「天璋院様に、ふみを書いてもよいとのお許しにございます。薩摩に呼び戻すが
 よいとのおおせもたまわりました。」
(サブ?テーマ曲)
幸「失礼致します。」
(手紙を読み、泣くお幸)
幸「ありがたく・・・ありがたく存じます。」
(手紙を胸にあて、泣くお幸)