第11回「台風の目」より

冒頭、慶喜は家老の土岐と今後の予定の打ち合わせ(?)をしている。「将軍の御台所は篤君と呼ばれる予定です」という
ことで家定の結婚が近いのだなと分かる。慶喜はハリスの動向を気にしているが、土岐は「その件については何も言ってお
りませんでした」と言う。

辰五郎がやって来て、新三郎とみよの顛末について話し、新三郎の行方は言えないので腹斬ってお詫びを!と言ってごたご
たするが「腹を斬っても解決にならない」と言う慶喜は、やっぱり「武田信玄」の時と似ていると思う(>>185 参照)。

ハリスは滞在先の玉泉寺を領事館としてしまい、老中たちは困惑する。それでハリスについての話し合いをしていたら(ハ
リスは傲慢で頑固、そういうのは異人だけではない、ということで)、斉昭の話になり、斉昭の作った「旭日丸」という軍
艦は酷い。「厄介丸であろう」とか「おせっかい丸と言うべきか」などと笑いながら悪口を言っている(このシーン現実に
もこういう悪口は普通に言ってそうでリアルである)。ここで笑っていないのは阿部伊勢守だけで(この後で阿部の体調が
悪いことが分かるのでそれもあったのかもしれないが)、それ以外の老中たちは斉昭を嫌っているというのが分かる(これ
までも敵が多いというのは言われていたが)。

続きます