1998年大河ドラマ・徳川慶喜 3 [無断転載禁止]©2ch.net
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>>247 その辺の演技は本木の右に出る人いないだろ 動きとか佇まいが綺麗なんだよな独特だわ >>234 何を今更なんですが、第12回は「日米通商条約」でした。訂正します。 第14回「押しかけ登城」より どうでもいいことかもしれないが、たみがを組を訪れてれんと話している。もちろんたみが来たのは新三郎の行方を探す ためなのだが、その話し中亡くなった佐衛門の話が出て、れんが「気の毒な事でござんしたね」と言うが、たみが「佐衛 門殿のことはわきに置いておいて」と片付けられて可哀想と言うかなんというか(笑)。恐らく佐衛門は新三郎のせいで 死んだのに。 今回は慶喜と井伊の話し合い(というか対決)があり、朝廷の許しなく日米修好通商条約を結んだことに、「大老自ら朝 廷に出向いて釈明したらどうか」など言われているが、「恐れ入り奉りてござりまする」を多用して逃げ切る井伊。互い に会談の後で、 慶喜「決断早いが思慮足りぬ」 井伊「俊才だが、養君にならぬと。まだ若いという事だ」 とか、場面が切り替わる。これは田向大河で良くある手法で、「武田信玄」の時も大井夫人(演、若尾文子)のナレーシ ョンで「この方も天下をお望みにございます」「この方も」「この方も」みたいに今川義元、織田信長、上杉謙信(謙信 は、違ったかもしない)みたいに場面が切り替わる演出があったと思う。 続きます >>250 より続き 斉昭、慶篤、尾張の徳川慶勝(演、野村祐人)、松平 春嶽(慶永)が押しかけ登城する。ここ春嶽だけ身分が違うから別の 部屋で待たされたり、井伊が弁当も提供せず3時まで待たせたり、ここら辺は史実で、井伊の作戦なのだが(実際はこの中で 一番弁が立つのが春嶽で、別室にしたこと。食事をとらせずに城中だから正座で足も崩せず、ヘロヘロにさせて、斉昭にろ くに話をさせなくするという)、何しろ斉昭が菅原文太なので、そんなことでヘロヘロになりそうもない古武士のような風 格がありすぎるのと、春嶽なしでもそれなりに話ができそうに見えるので、何となく「井伊の作戦が決まった」様には見えな い。 で、斉昭は朝廷に無断で条約を調印したことを責めるのだが、井伊は「有難きお言葉」を多用して、要求された「幕閣を一新 する」「春嶽を大老に」「慶喜を養君に」という事を全てはねつける。何というか井伊のやり方は「有能で慇懃な役人」を思 わせる。こうやって「恐れ入り奉りましてござりまする」や「有難きお言葉」と言う言葉を入れて何か言っているように見せ て、実は相手の要求は一切聞かないというのは、今の官僚などでも必須能力なのかもしれない。 続きます >>251 より続き 将軍家定が危篤、死亡となり、井伊はこれを利用して、一橋派を粛正しようとする。老中久世広周(演、大和田伸也)は 「今やると、将軍ではなく幕閣が勝手にやってしまったようにみえるから、将軍が全快するか、次期将軍が立った後でも 遅くない」と言うが、井伊は水戸の老人や春嶽たちは、親戚筋なのに外様を巻き込んで、宗家をないがしろにし、次期将 軍に自分の子を擁して、政治を独り占めにしようとしている。宗家を守らねばならぬ、ということで、押しかけ登城した 面々と、慶喜に処分が下る(よーく考えてみると、押しかけ登城した連中はともかく、慶喜はルール違反はしていない気 がするが)。 で、最後また場面の切り替わるシーンがあり、斉昭が「思い知らせる」井伊が「息の根を止めて遣わす」とバチバチして いるが、慶喜は芸者と一緒に踊っているというシーンで今回は終了。 第15回「密勅」より 今回は鷹司太閤以下、井伊のやり方に不満を持ち、朝廷の意志を示すため水戸に勅定を下すが、朝廷の動きをまとめて書く のが難しいためそれ以外で。 慶喜に赤ちゃんが生まれて、美賀の周囲に手洗いうがいを勧めているが、この時期にもうそんな習慣があったのだろうか? それで直子は慶喜が登城停止になったことを受けて、「生涯そうならいいのに」と言って慶喜も笑って同意するが、美賀は 「登城停止は刑部卿さんの不名誉。夫の不名誉は私にとっても不名誉」と直子にくぎを刺す。しかし直子は「不名誉と思う 事は大老を認めたことになるだから不名誉などと思う事はない」ということで、直子も美賀もそれぞれ信念があることがさ り気なく出てくるのがいい。また現在の「麒麟がくる」の話になるが、光秀の妻煕子は「夫に都合のいい女」という描写し かされず、「彼女の信念」のようなものが描かれない。描写が多くなくてもいいが少しはそういうものが欲しい。 続きます >>253 より続き 謹慎中の斉昭が永原を呼んでいる。永原は「この頃悪いのですか?」みたいなトンチンカンなことを言うが、確か慶喜に斉 昭のことを聞かれた時は「この頃(斉昭は)胸の痛みも増えた」といっており把握していたので、わざととぼけているのだ ろう。斉昭は永原のことを「何を楽しみに生きているのか分からない。それもあって妻の吉子付にした」と言っているため (慶喜とのシーンで踊りが上手なことを見せているため、永原は無趣味な男ではない)何を考えているのか実はよく分から ない曲者という演技をさせるために、佐藤慶という役者を当てたのだろう。斉昭は「自分はもう長くないから、妻のことを 頼む」と永原に言い、永原は「奥方は私のことを迷惑と思っているのかも」みたいにズレた答えを返すが結局了承する。 それにしてもやはり島津斉彬も、公家の会話の中で「10日前に亡くなった」と言われるのみ。結局、>>245 の西郷とのシ ーンが最後だったか・・・。このドラマ、遺体がきちんと出てきたのが、家慶、家定という将軍だけだった気がする。 水戸に勅定が下り、井伊は「水戸の老人のせいだ」と怒っているが(ウィキを見てもこの件水戸藩が動いたものではないよ うだが)、これが結局安政の大獄につながる訳ね。 ハリスは、フランスの人間に(ロッシュ?)日本での交渉のやり方を伝授している。やはり「日本では誰が偉いのか分から ない」と文句を言っている。 たみが生麦に向かう。その後を早川良介が追っている。次回新三郎たちに動きがありそうである。ということで今回はオシ マイ。 >>254 Wikipediaによりますと、この時期のフランスの対日代表はデュシェーヌ・ド・ベルクールという人物だったようです。 録画をしてなかったので確認できませんが、ドラマの字幕でもミシェル・ジュール・マリー・レオン・ロッシュではなかったと思います。 ちなみにロッシュが日本に着任したのは、これまたWikipediaで恐縮ですが、元治元(1864)年のことのようです。 天皇朝廷の幕府に対する謀反であり 安政の大獄の原因である戊午の密勅描いてるのも本作くらいだわ 大概がある日突然井伊が大獄始めたって唐突な描き方 だもん >>255 ありがとうございます。やはり適当に書くと間違いますね(汗)。 第16回「大獄のはじまり」より 勅定を受け取った水戸藩がどうなるか永原に聞く慶喜。しかし何もできないと言われる。慶喜は永原に「遊びに行こう!」 と言い、永原は「お許しくださいませ」と言うが、母上に言いつけるということで、永原は慶喜の遊びに付き合うことにな る。しかしこれを見て思ったが、吉子って永原が遊んだくらいで怒るような狭量な女性に描かれていないと思うのだが(ま ぁ今回戯作者という事がバレたから、それはまずいのかもしれない)。 井伊は勅定の件で、九条関白の署名がない。鷹司、近衛、正親町あたりの陰謀で後ろに水戸の老人がいるに違いないと思っ ている。間部詮勝に九条関白だけでは心もとないので条約調印の事情を朝廷に説明するように言う。慶福様の将軍就任まで に周囲を掃除し、和宮を御台所に迎えられるようにしたいとのこと。 続きます >>258 より続き 江戸ではコロリが流行っており、死者が多く、しかも異人が毒をながしているという噂が出ている(ここら辺22年前の作品 なのだが、今のコロナ騒ぎに繋がるようで興味深い)。慶喜は街で棺桶をいくつも見たと語り「見ると聞くじゃ大違いじゃ な」と言っている。辰五郎のところに来ていた知人も、物価が上がっていることを話している。そう!こういうところで、 いくらでも当時の状況を伝えられるのに「麒麟がくる」は、10年以上も主役の光秀が滞在した越前朝倉家の様子が全然描か れていなかったのが不満なのである(笑)。 京都にいた(水戸藩の中での役職があったはずなのだが忘れてしまった)鵜飼吉左衛門と息子が捕まってしまい拷問を受け る。薩摩藩など各藩の藩士で、彦根藩を攻撃する計画を立てていたという事である。この情報を受け、鷹司父子と、清子に 緊張が走っている。斉昭の姉でもある清子は、武士は笑顔でも最後に剣を抜くものなので、目立ってはいけません、と息子 の輔熙に言う。輔熙は大老には天罰が下るでしょうと言っていて、これは今後起こることだが、鷹司家の描写がしっかりし ているので(私の書き方だと伝わりにくいが)、「安易な予言」に見えないところがいいと思う。 後、永原が慶喜の所に来た時、中根が席を外してしまい、それを平岡がとがめる描写があって、「側近の心得は何か」とい う事を描いていてやはり細かいなーと思った。 第17回「安政の大獄」より 平岡が幕府五十人組に配置転換になる。土岐朝義が出てきた時も思ったが、このドラマ「幕府の○○から家老になりました」 とか「幕府の△△に移動します」というセリフが入る。これによって御三卿は譜代の家臣がおらず、幕府から行ったり来た りする様子が示されている(会社や役所の人事異動を見ている感じ)。家老も家についている訳ではないので、「家に対す る忠誠心」とか、普通の大名の家のようにはいかないだろうな、と思う。 それで慶喜は、自分のことを喋ってもいい。隠すことは何もない。向こう(井伊)はそれが知りたいのだろう。出世できな くなるから井伊に睨まれないように。等声をかける。平岡は、拙者出世のために情報をばらすようなことはしません!と返 している。慶喜の周囲はほぼ政治的な会話ばかりなので、こういう慶喜が気遣いを見せるシーンはいいと思う。 続きます >>260 より続き たみが新三郎の子を連れ帰ってしまったが、誰の子か言わないので、直子、美賀、松島が問い詰めている。しかもたみがそ の最中に「お殿様をお恨みします」と言い泣き出したため、周囲は慶喜の子と勘違いしてしまい、「余は知らない!」と慌 てている(しかし、当時はありがちだったという表現なのだろうが、美賀が大して動じていないのはさすがである)。で、 そのコミカルなシーン(?)の後で、井伊の真面目で威厳のある顔がドーンと出てきたので何となく笑ってしまった。結局 たみは新三郎の子だ、と言うのだが、たみがこんな目に遭っているのは、みよがいるにもかかわらず、新三郎を強引に結婚 させた慶喜の責任ではあるので、少しは反省して欲しいものだと思う(笑)。 それで今回は、安政の大獄で江戸にも逮捕者が出ていたり、薩摩の有村次左衛門と、水戸の高橋多一郎で井伊の襲撃計画を 立てている(桜田門外の変は次回だが、こういうところ一瞬でも有村次左衛門が出てくるところはさすがこのドラマであ る。お陰で人名の把握に手間取ったりしている内に会話を聞きそびれたりするがw)。家茂が将軍就任し、逮捕者がたくさ ん出てしまったので涙ながらに孝明天皇が条約承認をし、逮捕者がたくさん出て拷問されているのに、「手ぬるい」と言っ ている井伊とか、謹慎中で何もできないイライラから節分にかこつけて、自分の部屋から弓をバンバン打つ慶喜やら、今回 も盛りだくさんだったのだが、まとまらないので今回はこれでオシマイ。 >>259 鵜飼吉左衛門の役職は「京都留守居役」でした。 第18回「桜田門外の変」より それにしても前回の「安政の大獄」といい、ストレートに事件そのもののタイトルである。最近の大河はひねったタイト ルをつけることも多いが、本作中身を追うのが大変なので、タイトルはひねらない方が分かりやすくていい。 慶喜は永原の書いた本を読んでいて(戯作者、こいしかわながはるの本、恋思川永春と書いているサイトがあったが、そ うだとすると、永原帯刀のモデルはこの人だろうか↓ 経歴が似ていると思う) https://kotobank.jp/word/%E6%81%8B%E5%B7%9D%E6%98%A5%E7%94%BA-61257 慶喜はくだらないだの何だの言いながらも、廊下を歩きながらも読んでいるので面白いのだと思う(笑)。で、その永原 との会話だが、面白いと思ったのが、井伊側が、水戸藩士の書状を手に入れ、謀反の証拠があったということだが、「そ んな大事を書状に書くほど愚かではないだろう」「私もそう思います」で、「そんなことがあるわけないだろう」ではな く「書くほど愚かではない」と言うのがいいと思う。 この後中根が「土岐が倒れた」ということで報告に来るのだが、部屋の入口と中でそれぞれ座礼をしていた。この時の中 根の所作もいいが、こういう「殿は特別であり、身分が違う」という事をハッキリ入れてくるのがいいと思う。また今の 大河の話だが、「麒麟がくる」で朝倉義景の嫡子を、将軍上洛の妨げにならないように毒殺していたが(嫡子そのものが 邪魔なのではなく、父義景を止めるため)、毒殺前後の描写が不十分なのもそうだが、この大河は「将軍というのは身分 が高い特別なものだ」ということを全然やっていないので、子供の毒殺が非常に残酷に見えてしまう。これ「将軍は特別 なもの」という事をどこかで描いておけば、まだ「嫡子殺害もしょうがないこと」と思えたのかもしれない。 続きます >>262 より続き 土岐は苦しがりながらも人払いをして、井伊に注意すること、水戸の慶篤を隠居させ、他家から養子をもらう噂が出ている と話す。 安政の大獄での処分で、安島は切腹(このドラマ初めての切腹シーンのような気がする。一瞬で終わったが。しかし死ぬシ ーンが出てきた安島はこのドラマにおいて勝ち組である。何せ、阿部伊勢守も島津斉彬も死ぬシーンなしだし、阿部は死ん だことすら何も言ってもらえなかった)。鵜飼父子と茅根伊予之介が死罪。斉彬も生涯幽閉。鷹司父子も失職。 慶喜も隠居謹慎。中根はキレており「理不尽だ!!」と大声を出している。直子も危機感を募らせている(そう言えば、今 は慶喜が当主じゃないから、と思ったが、>>261 のたみが新三郎の子を連れ帰ってきたシーンでも慶喜は上座ではなく、 直子と美賀が上座にいたような気がする。こういう習慣だったのだろうか?この大河は所作とかしっかりしてそうなのでミ スではない気がする)。ここでも直子は慶喜と対等に政治の話をしているが、この後のシーンでも直子は気絶した松島の手 当てで「足を上げるのじゃ!」と適切な指示を出していた。徳信院直子何者?以前も書いたと思うが、公家の姫君とは思え ない程落ち着いており、深窓の令嬢感がないというか。直子が「今の一橋家は当主不在の状態なのです」というのに慶喜が 「おたたさまがいるではありませんか」と冗談めかして返しているが、この女性本当に一橋家の当主でも何でも務まりそう である。 続きます >>263 より続き 江戸でも100人ほどの逮捕者が出ており、いつ暴発してもおかしくない。大老を襲う計画があるという噂もある、というナレ ーション(?)だったと思う(ここら辺安政の大獄の情報がバンバン入るので混乱して間違っているところもあるかもしれ ない)。 井伊は外国との交渉の話もしており、指示を出している。>>255 で指摘を受けたベルクールが公方様にお目通りしたいと か、オールコックが総領事になったとか、ロシア水兵殺傷事件の対応も出てくる[この件ウィキで確認したら、安政6年 (1859年)のロシア海軍軍人殺害事件のことらしい。それにしてもウィキで「幕末の外国人襲撃・殺害事件」というのがま とまっているが、こういう事件ってかなりあったんだね]。当然の話だがこの時期の井伊は「安政の大獄」だけをやっていた 訳ではないという。 しかしここでも言っているが、井伊は口を開けば「水戸の老人の息の根を止める」だが、それなら下っ端を処罰するより、 親玉の斉昭を(いや、すでに生涯幽閉にはしてるけど)、死罪にした方が早いのでは?と思ってしまった。まぁ前水戸藩主 を死罪にするのって簡単じゃないのは分かるけど。 続きます >>264 より続き 慶喜は謹慎を厳格に守り、暗い部屋で食事を一人でとり、布団も自分で敷いている。この描写が何となく面白い。 吉田松陰、橋本佐内も死罪となる。そう言えばこの大河、松陰は黒船の時中根絡みで少し出てきたが(>>180 参照)、 佐内は出てこなかったなぁ。しかし佐内は出なくてもこの作品中身は濃いので、幕末って政治を描こうとすればいくら でも描けるという気がする。だから長州藩から見た大河とか、薩摩藩から見た大河とか、それぞれすごく面白く描ける はずなんだけどねぇ(「花燃ゆ」とか「西郷どん」とか)。佐賀から見た幕末とかも面白そうなんだけど。鍋島閑叟と か江藤新平とか主役になりそうな人もいるし。でも江藤は大久保との絡みで描くの難しそうなのがね〜。 九条関白が孝明天皇に、水戸藩に勅定を返還させる話をして、天皇はこの弾圧が収まるならということで、水戸藩に話 が行くが、藩内では「返納しては水戸の存在が危うくなる」「お上は無理矢理納得させられたのに違いない」というこ とで大騒ぎになっており(斉昭ではないが、水戸の騒ぎはいつものことだが)、廊下で割腹自殺をしているシーンが映 る。何だこりゃと思ったが、ウィキの「桜田門外の変」に「水戸藩士・斎藤留次郎が水戸城・大広間で割腹自殺したた め、返納は延期された」とあるからこれのことだったらしい(ドラマでは廊下だったが)。 その後関鉄之助を大将にして井伊を討つ計画を立てている。 続きます >>265 より続き 井伊は、水戸藩士が多数脱藩して行方不明であり、大老を狙っている。供を増やしてはどうかと報告と提案を受けるが、 「拙者は今までも狙われてきた。大老がそんな噂で怖じ気づいたら、世の笑い物じゃ」と返している。この時の井伊の顔が 穏やかで印象に残る(本役杉良太郎は、これまで真面目で威厳のあるところしか見せておらず、こういう表情は初めてな気 がする)。 そして桜田門外の変のシーン。ウィキを見ると、大老を警護していた彦根藩の者は多数逃げてしまったらしいが、ドラマで はそういうところは描かず、激しい戦いの中井伊は討たれる。 慶喜や斉昭はこの報告を受け、光がまぶしいシーンで解放感を表現する(こういうシーンは「武田信玄」の義信が死ぬ前の シーンでもあったと思う)。その中で斉昭が崩れ落ちもう先が長くないのが分かる。 それにしても水戸一橋から「安政の大獄」を見ると、本当に恐怖と言うしかない。井伊はいくら逮捕処罰しても全然手を緩 めようとしないし、これは「桜田門外の変」が起こっても致し方なし、という感じだった。 第19回「父の死」より 大老の殺害を受けて、江戸城は大騒ぎになっている(このシーン大目付や目付を緊急に呼び出したりとか、バタバタ感が良 く出ていると思う)。老中脇坂(ウィキを見て分かったが、演じる佐々木功は宇宙戦艦ヤマトの歌手だが、声を聴いても分 からなかった。九条尚忠の森山周一郎が「紅の豚」のポルコロッソというのはすぐわかったのに)や安藤信正が話し合って おり、彦根藩を潰してはならない。だから大老は軽傷だが登城は出来ないという事で対応しようとする(当主が殺害されれ ばお家取り潰しだから)。老中たちは口々に、大老はやりすぎた。水戸は根回しで徐々に退ければよかったのに。それで 「私は何度か申し上げた」とそろって言うのがおかしいというか。何か問題があった時の日本人仕草のような感じである (面白がってもいられないが)。 中根が慶喜の部屋に報告のため入ろうとするが、美賀がいるので入ってこない。美賀は気にしないと言うが、慶喜は中根が 困るのじゃと言って下がらせる。美賀と中根が2人になるのはまずいだろうが、慶喜がそこにいるなら問題ない気がするが、 それでも駄目だったのだろうか? >>267 より続き 辰五郎がを組で「桜田門外の変」の様子を話しているが、襲撃人数が10人、襲われた側が70〜80人とやや誇張している(実 際は襲撃人数18人、井伊の警護は60人)。そうやって噂と言うのは尾ひれがつくという事かもしれない。そういうところに 広木松之助という、桜田門外の変の襲撃者側の脱藩した水戸藩士が「新三郎に聞いた」ということで助けを求めてくる。押 し入れに隠して、役人の見回りが帰った後見に行くと、死んだのか?と思ったがよく分からなかった(広木松之助は実在の 人物のようで、上行寺に僧になって隠れたが、幕府の追手が迫って変の3年後切腹したという事である)。 斉昭が寝ている部屋に桜田門外で、井伊が襲われて殺されたという連絡が来る(ということで、>>266 ではまだ斉昭は知 らなくて、井伊が襲われたとほぼ同時に斉昭が倒れたという描写だったらしい)。変の翌日に情報が入ってきたようであ る。 で、斉昭は永原を呼び出し、脱藩した藩士を気にかける。大老が軽傷ということにしたのは、彦根と我が藩が戦争にならな いようにという配慮だろう。井伊は我が藩にとっては敵だが公方様の信任は厚かった。それが殺されたのは悪しきことであ る。これは余の不徳の致すところと語る。何となく菅原文太が言うとすごくかっこいい様に見えるが、あなた相当井伊を敵 視していたよね?と思ってしまう。その後吉子は永原に、斉昭死後の水戸藩を心配し(藩主の慶篤は優しすぎて、人に号令 をかけるのは苦手と)、自分を支えるように言う。 続きます >>268 より続き 慶喜の所に平岡がやって来る。五十人組から小普請組に移ったと(ウィキを確認したら平岡が行ったのは小十人組だっ た)。こういう事が一々入るのがこの作品の特徴である。彦根藩がいきり立っているので、慶喜が「変装して浅草に等 行かないように」とそれとなく忠告している。幕閣はてんやわんやで彦根藩を抑えるのに精いっぱいらしい。水戸に来 た勅定を藩が返そうとしないので、水戸を取り潰せという意見も出ているとのこと。 中秋の名月のなか斉昭死去。朝廷では和宮の、将軍家茂との結婚が決まり、九条尚忠が祝いを言うが、和宮母の観行院 が「関白さんをお恨み申します」と言っている。 しばらく書き込み規制されていましたが、書き込めるでしょうか? 第20回「慶喜変身」より 亡くなった夫のことを考える吉子。今後の相談をするために永原を呼ぶが、吉子は奥にいるので本来永原は入れないので 侍女に説明(斉昭の遺言だということで)。さらにやってきた永原もなかなか部屋に入らず(ここに来るのもどうなので しょうか?と言う永原)、ようやく部屋に入るが緊張して筆で畳を汚す永原(しかもそれで紙がなくなり、吉子は侍女を 呼んで紙を永原に渡さなければならなくなったという)。ということで話をするまでに時間がかかってしまいイライラす る吉子だった。何度も言うが、こういう「身分の違う人間が話すのは大変」という事をきちんといれてくるのがいい(普 段吉子付の永原でもこうなるのだから、この時代身分に差がありすぎると、腹を割って話すことなどほとんど不可能だろ う)。またしても「麒麟がくる」の話になるが、主役の光秀が、オリキャラの駒や太夫によって簡単に人と会えてしまう ので何も大変さが伝わらない(戦国時代と江戸時代で違うのかもしれないが)。 続きます と言いたいのですが、どうもまた書き込み規制になったのでしばらく書けないかもしれません。 >>271 より続き もしかしたらまた書けなくなるかもしれませんが、プラウザを変えて(しつこい)、 慶喜は、水戸藩が幕府に父の罰を許してから亡くなったことにして欲しいと訴えて了承されたことに対して、「父 は罰を許して欲しい」等と言う人間ではないと主張。それで大老も亡くなったことでもあるし、勅定は朝廷に返し てはどうかと兄に言って欲しいと、中根を使者に立てる。 永原もそうだが、この時代兄慶篤との連絡の手段が他にないのでこういう「使者」の役目って大きいのだと思わせ る。中根は初期はあまり優秀でない所も見せていたが(>>180 参照。他にも慶喜の用事より絵を優先しそうに なったこともあったと思う)、このところ慶喜の片腕を十分に果たしている様である。 続きます(書けるか?) >>272 より続き その後、美賀が、慶喜が直子の目のぶよをとったところを見て仲を誤解するが(その辺は、>>243 で書いたように元々2人の 仲が良さそうなのを見て、不安そうに見つめるシーンがあったからね)、慶喜は余を信じるのじゃと言う。それで慶喜は今まで は父が味方、井伊を敵とし、その中で素直でいられたが、これからはそうではない。言行一致ではなく、言行不一致じゃと言 う。しかしこの作品の慶喜って素直かなぁ?とは思ってしまう(笑)。でも確かに言行不一致は今までなかったね。 慶喜は永原に、水戸に行って慶篤に会うという。永原は幕府の許しなく行くのはおやめください!というが、幸吉の小屋で会 う。余は思ったことは何でもやることにしたのじゃ!と言う事を聞かない。今回はこんな感じで次回は島津久光の江守徹が出る のが楽しみ(とは書いたものの規制にあっている間に、22回まで進んでいるよ〜)。 何か書き込めたり書き込めなかったりするのですが、クッキーを削除して。 第21回「兄と弟」より 久光が登場。大老も斉昭も死んだから、今までの幕府でも水戸でもない。自分達が政治を動かすという野心をあからさまにしてくる。 今回は、お忍びで慶喜が水戸に来て兄慶篤に会う。以前「徳川慶喜」を見た時は慶篤って文句ばっかり言っていると思ったし、事実そ うだが、彼の言っていることの中に当時の大名の一つの価値観が出ているのが面白い。 ・斉昭が、学者や商人(だったと思う)などを引き立てたことを批判している。そういう事をするから譜代の者は面白くないし、藩内 が争いになる。つまり慶篤は実力主義を否定している ・慶篤は、内々に老中に、水戸の勅諚を返却しなくてもよいように根回しをしている。よってそれなりの政治力はある ・斉昭が役に立たぬ鉄砲や大砲をたくさん作り、弘道館を作ったが、それは全て藩の出費であり、慶篤の負担になっている ・斉昭の様に幕府の政治に口を出すべきではない(慶篤は慶喜が将軍になることにも反対である)。幕府の政治は老中たちがやるも の。そこに口を出せば彼らの仕事を奪うことになるし、役得である賄賂も取れなくなるから恨まれる。政治の事など下々の者に任 せておけばいい 何というか問題のある考え方な気もするが、多分当時の大名ってこういう人が多かったんだろうなと思う。 続きます(続くか?) >>276 より続き 慶篤は御三卿の慶喜を苦労がない。寝ていても10万石入るし、家老が全てやってくれると羨ましがっている(本当は慶喜 だってそれなりの苦労はしているし、隣の芝生は良く見えると言うか、藩主として忙しい慶篤からすると、慶喜の生活が 羨ましいのかもしれない)。結局最後には酔って殴り合いになっている。 斉昭の墓は瑞龍山にあるが、永原がその解説をしていたのが面白かった。調べてみると、一般人の見学は不可らしい。 いつもお疲れ様です 規制は連投と判断されてしまったせいでしょうか 拙速な変革に難色を示す慶篤の価値観は現代でも感じるところがあります >>278 はい、多分連投のせいだと思います。 第22回「母と子」より 慶喜は謹慎は解けるが、隠居のまま。そんな中新たな家老松平近韶(ちかつぐと読む、演、田山涼成)が大目付になった 前家老の代わりに、勘定奉行から一橋家付き家老になる(慶喜は「監視役」と気を許していない)。前も書いたと思う が、こういう描写が頻繁に入ることにより、御三卿である一橋家の特殊な立ち位置(他の大名の様に譜代の家老ではなく、 幕府という組織の一員としての家老だから、家に尽くすという意識が薄いと思われる)が分かる。 都では和宮が将軍との婚礼を嘆いており、観行院が自分の命に代えても結婚を阻止しようとしているが、もちろん和宮はそ んなことを望んでいない。その後九条関白と岩倉具視が話すシーンになるが、岩倉は幕府には昔日の力はなく、大老を襲っ た水戸藩の者に罰も与えられない。今こそ朝廷の威信を示し700年の恨みを晴らすべきだと言う(しかし薩摩と言い、朝廷 と言い、権力欲の塊である)。 続きます >>279 より続き 安藤対馬守と久世大和守は、プロシア、ベルギー、スイスと通商条約を結ばなくてはならないが、朝廷に言うと和宮の婚礼に支 障が出ると心配しており、「言わなければよい」「そんなことをしたら半月でばれる」ということで、戦をすれば負けるという ことをお上に伝えれば大丈夫という事になる。しかし新たな異人斬りがおき、自分達の立場が悪くなるばかりだと焦っている。 ガンツムの母という人が訪ねてきたこと、よしの母がれんじゃないという話になるがそこは省略。ただ火消しの給料を上げる上 げないでれんが談判し、さらにガンツムと喧嘩になった近江屋が吉田鋼太郎だったのに驚いた。こんな前の大河ドラマに出てい るとは思わなかった。 美賀は京に里帰りをしたいようだが、直子は「ここ一橋家がそなたの家であり、帰ろうなどと思ってはいけない。私も京には一 度も帰っていない」と厳しく言ったため、美賀はその後信所で拗ねている。この時の会話で美賀は「刑部卿さんは、女心の底の 底を分かっておりません。心で思う事とすることは別でございます」と言うと慶喜は「男もそうじゃ」と返す。ここ何となく杉 田水脈議員の「女性はいくらでも嘘をつける」と言うのを思い出してしまった(田向正建が存命なら「男もそうだ」と返したの だろうか)。 続きます >>280 より続き 水戸の吉子が貞芳院になったと家老の松平近韶が伝え、伝言があればと言うが、慶喜はそんなことは考えていないし、手紙のや り取りは出来ないし、何も言うことはないとそっけない(まぁこれくらい用心しないと家老だからと言ってすぐに信用できない 状況なのが、幕府に警戒されている一橋派のトップの辛いところである)。 しかしその後中根がやって来て、フランス公使の事件(ウィキの「幕末の外国人襲撃・殺害事件」の1860年のフランス公使従撲 傷害事件のことか?)が水戸藩士の仕業か気にしている(家老に頼らなくても水戸との連絡は出来ているという事ね)。薩摩は 水戸を裏切ったらしく、桜田門外の事件の後、京で挙兵するはずが薩摩の者は来なかったという事らしい。水戸は四分五裂で、 攘夷派がいつ暴発するか分からないと。後、和宮の婚礼が紆余曲折の末決まったということである。 最後にヒュースケンが斬られて亡くなっている。 【本作品における永原帯刀の意味】 多分、慶喜と水戸をつなぐ役割が欲しかったのだろうが、斉昭の側近でもなく慶篤の側近でもなく、吉子の側近にしたのは、藩 主の側近だと立場的に目立ち、水戸の血みどろの抗争に関わりなくすることが出来ないからだと思う。永原は斉昭にも吉子にも 「何が楽しみなのか分からない」「学問を良くするわけでもなく、武術を良くするわけでもなく、出世にも縁がない。女子にも 関心がない」「だから吉子付にした」とか散々な言われようだが、こういう「昼行燈」のような人でないと水戸藩の抗争の中を 生き残ることは難しかったのではないかと思われる(いかにも優秀で目立つタイプだと、この時代の水戸藩で長生きするのが不 自然)。だから昼行燈だが売れっ子の戯作者で、実はそれなりに気が利いて、藩内では目立たず、しかし藩内のことは把握して いるから慶喜との連絡役が務まる、というキャラクターになっているのだと思う。 第23回「和宮下向」より 中根が一人の若者を慶喜に紹介。杉山寅之介という杉山権之介の三男で武術を学んでいるという(平岡円四郎も亡き土岐 が、武術の達人という紹介をしていたので、慶喜がそばに置く者の条件が「武術が出来る事」なのかもしれない)。中根 が忙しくなったので、慶喜の身の回りのことをすることになる。 やはりこういう細かい描写がいい。「麒麟がくる」を含めた近年の大河は、主人公が側用人ではないが、大物に関わって あちこちお使いに出かける物が多いが、皆「大物に会って簡単に気にいられました〜」みたいな感じで、「お使いの苦労 とか大変さ」が具体的に描かれているものが少ない気がする(その中で「真田丸」の信繁は割とうまく描いていたと思う が)。中根や永原を見ていると、側用人も「主人の望む情報をいかに持ってくるか」とか「主人は何を好むか」とか周囲 との関係構築も必要だし、水戸藩の様に内部分裂している藩だと下手に動くと危険が及ぶし、かなり苦労が多いものだと 思う。この作品を見ていると、中根を主人公にしても面白そうな作品が描けそうな気がするが、「中根のような人間を主 人公にしているこの頃の大河」にいいものが少ないのは残念なことである。特に「麒麟がくる」の光秀の越前浪人時代 は、浪人の苦労も朝倉義景の用事を言いつけられる苦労も、ほとんど描いていなかった。それなのに結局光秀は義景を裏 切っているので、「義景気の毒に」「光秀は酷い」という印象にしかならなくなる。 続きます >>283 より続き 和宮の婚礼は、幕府がプロシアとの条約を結んだことで中断してしまい、京都所司代酒井忠義 が九条関白を説得している。とい うか「異人の大砲は御所も吹っ飛ばす」とか言っているので、実際は脅しだが。 孝明天皇は鷹司政通に「その方が関白でいてくれれば」と信任が厚い。新たな条約を結ぶとは幕府は約束を守る気はあるのか! と言っており、関東にしっかりしたもの必要。そうでないと真の公武合体は生まれない。刑部卿はまだ一橋当主ではないのか、 と慶喜に期待している。 よしとガンツムの件も色々あったが省略して、幕府が、異人が襲撃されていることへの対応に苦労しているのもおいておいて、和 宮が幕府に到着するが、朝廷と幕府それぞれに思惑があり、きちんと話し合っていなかったせいか、 大奥側=御台所とは将軍正室。武家のしきたりを守ってもらわねば 和宮側=しばらく御所風で過ごすと言ったのに!天璋院に会う時に畳に褥もないとは。関東にまで来てこんな扱いを受けるいわれ はない ということでしばらくもめそうである。それにしても岩倉具視と坊城(だったと思うがウィキにもないのではっきりせず)が、老 中久世と話している時に和宮を「差し上げる」だの「預ける」だのもの扱いである。今でも「嫁に貰う」と言うし、農家の作物を 「嫁に出すような気持ち」で作ったとか言うし(男や息子にはこういう言い方をしない)、天皇の妹でさえ「もの扱い」なら下々 の者は直そう扱われても仕方がないという事だろうか、とつい思ってしまった。 第24回「久光上洛」より 今回は、幕政改革のため島津久光が兵を率いて京に上洛してきた話で、慶喜を将軍後見職に、松平春嶽を大老にしたいというこ とらしい。孝明天皇は久光を推している。 ここで面白いのが慶喜は久光を全く知らず、中根に城中で久光の意図を探らせるが、帰ってきた中根が言うには全て噂で、久光 は攻めてくると言う噂もあるし、そうで無い噂もある。こういうはっきりしたことが分からない様子が描かれるのがリアルであ る。今の大河だと主人公側は正確な情報を持っていることが多く、「何が真実なのか?」ということで困る姿を見ることがあま りない気がする。 今回、大久保一蔵、小松帯刀。そして老中に板倉勝静が登場。面白かったのが寺田屋事件の扱い。伏見に集まっている各藩藩士 の内、薩摩藩の藩士を暴発しないように説得せよ、と久光が大久保に言うが、説得は難しいと思いますと大久保が言うと、久光 は説得出来なければ斬れ、で、その後の老中のシーンで、「久光は寺田屋に集まった自藩の者を容赦なく斬ったので、覚悟があ って出てきているのだと思います」と言う会話のみで寺田屋事件が終了したこと。「翔ぶが如く」では血まみれの惨劇となった あの事件の扱いがこんなに簡単に・・・。しかし上の者から見れば下っ端の者などこういう目で見ていたのではと思うので、む しろリアルだなぁと思う。斬新な(?)寺田屋事件であった。 続きます >>285 より続き 久光が幕政改革のため上洛してきたことで、老中たちは無位無官の癖にと怒っているが、何しろバックにいるのは薩摩藩だし、 しかも孝明天皇もついているしで、「風は久光に吹いている」ということで、幕府から出来る政治改革をやってしまおうとして いる。しかしそんな幕府のやり方を久光はよく承知している様である。それで久光は「慶喜を将軍後見職に」と言っている割に 慶喜とは全然連絡を取っていないようである。 そういうこともあって慶喜は登城が許され、将軍家茂に面会している。 >>268 で出てきた広木松之助が再登場(死んでいなかった)。鎌倉にいた新三郎と会う。しかし広木はその後すぐに自害。新 三郎は「俺は自分のことしか考えていない。広木は天下のために命を投げ出したのに」と言い、水戸に戻ると言う。ここら辺、 私の筆力だと分かりにくいかもしれないが、史実で「桜田門外の変」に参加した一人(という言い方も軽いかもしれないが)の 広木松之助とオリキャラの新三郎の絡みがうまいと思った。 後、前回は剣術、今回は囲碁で慶喜と寅之介が勝負して、慶喜が「剣とは、碁とは」ということを長々喋るが、要はこれ、今後の 「慶喜の政治家としてのあり方」なのだと思う。「碁は読み合い」「なるべく小さく負ける」とかそういう事だと思う。 囲碁のシーンについてはもう少し細かな台詞があった方がよかったと思うのですが、囲碁を知っている視聴者は少ないでしょうからやむを得なかったのかな? 盤面をまともに映したカットがなかったので確とは言えませんが、まだ序盤から中盤のかかりくらいだったはず。実力差があったとしても、あの段階で投了するのは主君に対してかえって非礼。 寅之介が「右上も左下も死んでおります(取られております?)」と言った時に慶喜が「いや、まだ活きておるではないか」と返すのではなく、 例えば「そちの申すとおり右上も左下も死んでおる。しかし、それを捨て石と諦めてこの辺りに打ってみよ。そちの陣地が拡がるではないか。捨て石を上手く利用できれば盤面全体ではまだまだそちの負けとは限らぬ。」とか語っておれば、その後の彼の人生とも気脈を通じる面があって面白かったのですが・・・ まぁ、そんな会話をして意味が通じるのは囲碁ファンだけでしょうから、「皆様の」NHKとしては仕方がなかったんでしょうね。 >>287 >とか語っておれば、その後の彼の人生とも気脈を通じる面があって面白かったのですが 人物の信念と符号させるその流れ、良いですね 第25回「将軍後見職」 松平春嶽と板倉勝静が会う。春嶽は幕政に関わることを承知する。水戸藩が問題を起こしまくりなので(桜田門外の変や、 数々の異人殺傷事件、坂下門外の変など)、慶喜を水戸藩の養子として戻して藩政をさせてはどうかという案がでていると のこと。春嶽は薩摩藩主実父と言うだけの久光が、幕府の専権事項であるはずの幕政に口を出すのがいかに重大なことか分 かっているのか?と問う。 大奥では瀧山と和宮付きの女官(名前が分からず)が、瀧山側の「将軍御台所なのだから、武家のしきたりを守り姑の天璋 院に仕えるべき」と和宮側の「和宮は天璋院に仕えるために来た訳ではない。そのことについては老中側と取り決めがある はず」という対立で、瀧山は突っぱねる。結局和宮付き女官は「老中と話しをする」ということでとりあえず引き下がるが、 瀧山は和宮のことよりも、一橋刑部卿が将軍後見職に就くことを問題視している。公方様が吹き飛ばされてしまう。斉昭は大 奥をを潰せと言っていたから、その息子である慶喜もそうに違いないと思っている様子(ここやっぱり、斉昭の女性関係を やっていないから、大奥が頭の固い人たちに見えてしまう・・・)。 続きます >>290 より続き 老中たちは慶喜を水戸に返す、いや、それだと春嶽が幕政に関わるのを止めてしまうと割れている。この中で久世(だったと思 う)が長州藩から出た航海遠略策のことをちらっと話している(これ「花燃ゆ」の時も大して扱われなかったんだよね。それに しても長州と言えば「花神」が総集編しか残っていないのが惜しまれる。薩摩の場合、「西郷どん」は今一でも「翔ぶが如く」 があるが、長州藩を主体に描いた大河ドラマは「花神」と「花燃ゆ」しかなく、「花燃ゆ」は長州藩のことをろくろく描いてい ないし、「花神」が総集編しか残っていないのでは、大河ドラマで「長州藩」をまともに描いたものが存在しなくなってしま う。「徳川慶喜」みたいに思いっきり政治主体の「長州藩のドラマ」が見たいんだけどな。「ド汚い手段」を駆使する長州藩士 とか、明治に入ってからの汚職とかバシバシ入っているのが希望。多分どこからも需要がない)。 慶喜が水戸藩の養子になるかもという噂は直子と美賀にも伝わっているが、慶喜が水戸に行くなら美賀も一緒だと、直子に言わ れると美賀は「水戸に行くのは嫌」とはっきり言う。良妻賢母的に「刑部卿さんのいくところならどこへでも」と言わないのが 正直でいいと思う(笑)。 続きます >>291 より続き 平岡がやって来て、島津久光が「慶喜を将軍後見職に、松平春嶽を大老に」と言っていることと、久光は他にもいろいろ言って きて「自分が藩主になりたい」とか「官位が欲しい」とか言ってきているらしい。慶喜は「久光は藩主の父であろう?」と確認 して、「(なのにそんなことを考えるとは)少々変わったもののようだ」と言っているが、あなたも(変わっているという事で は)人のことは言えないだろうと思う(笑)。 久光は自分の要望(勅定)がなかなか受け入れられないので、能に例えて朝廷勅使に文句を言っているが、結局大久保が刀を持 って勅使と老中が会談する隣の間に控え、どうしようもなくなったら合図して部屋を出るようにと言う(実際は勅使が普通じゃ ないのを老中側が察して、大久保が出てくるには至らず)。ここの大久保が迫力と凄みがあってよかった。「西郷どん」の大久 保は全然凄みを感じなかったので(そもそもこのシーンもやっていないような。西郷が島流しの期間ってほぼ西郷が島の生活を エンジョイしているところしか描かれていなかったので、薩摩藩の動きを描いていなかったと思う)、「徳川慶喜」の大久保の 方が政治家らしく見える。 結局久光側の(と言うか大久保の)執念(?)が実ったのか幕府は勅諚を受け入れざるを得なかったようで、慶喜は将軍後見職 になって今回は終わり。それにしても江守徹の久光が政治家らしくて素晴らしいと思う。 >>292 の朝廷勅使は大原重徳でした。 第26回「生麦事件」より 慶喜は一橋家を再相続。将軍後見職として仕事を始める。それで「タイトル」の生麦事件について。 久光の行列は生麦の当たりを通りかかり、行列を馬で横切った4人のイギリス人を斬ったという報告がかごの久光に届く。こ の辺り、斬られたイギリス人の描写とかは全く出てこない。全てかごの中にいる久光の視点で描かれるのがこの作品らしいと ころである。 これで久光は、れんの兄与兵衛のやっている旅籠で休憩するが、与兵衛は武士が嫌いで恐いので、代わりにちょうどそこにい た辰五郎とれんが接待する。ここの久光が実にお殿様で辰五郎やれんに関心を示さないのがいい。 久光は顔色も変えず(こういう人の命をなんとも思っていなさそうなところも実にお殿様である)、「(行列の)届け出は幕 府にちゃんと出していたのだな」という事を確認して、斬ってしまったことを奉行所に報告するでもなく(家来は確認して いるが久光が「いらない」と)、そのまま行列を進めようとする。 続きます >>293 より続き このシーン、「異人を斬った」という事に対し、久光の反応が余りにも鈍いので、一瞬「久光は馬鹿か?」と思ったが(何しろ本作 「異人を斬る」ことがどんなに重大なことかというのを繰り返しやって来たからね。老中たちが「我が国の立場が悪くなる」と騒い でいたし)そうではなく、久光はこれで「幕府に嫌がらせができる」と考えたのだろう。 何せ今回久光は、春嶽を政事総裁職、慶喜を将軍後見職として、「全て自分がやった」と思ったのに、藩主の座も官位も何も貰えな くて、対応した慶喜を恨んでいたと思うので。「幕府に届け出は出していた」のに、イギリス人が行列の前を横切って斬られたとい うのは薩摩藩の責任ではなく、幕府のせいに出来ると踏んだのだろう。眠そうな顔をしてかごに乗っていた久光だがちゃんと頭は働 いていた様である。 後今回、辰五郎―与兵衛 が水戸の話、同時にれん―うめ がピアノの話をしているのだが、何しろ同時に話しているのでどちらの 内容も聞き取れなかった。本作ただでさえ会話に情報がたくさん入ってくるので、ややこしいことは勘弁して欲しいと思った。 第27回「幕政改革」より 慶喜、春嶽、板倉、大目付(テロップは出たのだが追いきれなかった)で生麦事件の対応を協議する。異人を斬った後始末をし ない薩摩に腹を立て、軍を出動させるべきとか、下手人を引き渡すよう書状を送ろうとか、いろいろな案が出ている(しかも久 光の予想通りで、薩摩藩は幕府に届け出をしていたが、それについて外国奉行は何もしていなかったという事で幕府にも手落ち があった)。ここうまくまとまらないのだが、どの案もそれなりに一理あり、私がこの中にいても、どの案を選べばいいか分か らないと思った。こういう場合、下手なドラマだと、ものすごく馬鹿な意見とか馬鹿な人とかが出てくるケース(テンプレ通り の悪人みたいな)もあるが、この作品だとそういう悪役のための悪人みたいなのがいないのがいい。 慶喜は春嶽に紹介された横井小楠に世界の情勢、政治に関してのレクチャーを受けている。慶喜はそれに納得しているが、それ を作り上げるのは大変だと思っている。それで幕政改革に手を付けることになり、参勤交代は3年に一度にして、その浮いた分 で軍備の増強とか、人材登用とか、海軍を作るとかやろうとしている。 続きます >>295 より続き しかしトップである将軍家茂は、昼から大奥に来て和宮や猫と遊んでいる。そこへ天璋院登場。私はこの作品の天璋院が好きで この登場のシーンだけで大奥をしょって立つ威厳とか貫録が感じられていい(演者は深津絵里だが、当時25歳だったと言うのは 凄い。全然そう見えない)。天璋院は将軍のやること、御台所はその助けとなることだと話す。そして観行院と高部が朝廷と大 奥のやり方でまた対立している。しかし結局天璋院が「御台所としてそなたが公武一和をやりなされ、戦いなされ!泣いていて も花は咲きません」とかっこいい台詞で締めている。残念なのが天璋院が結構長く喋ったのは作品中ここだけなこと。もう少し 出番が欲しかったのだが。 今回も話に出てきた長州藩だが、久光が公武合体のため上京したから何か動きがありそう。横井小楠も危ないという話を慶喜と 春嶽でしている(ウーン、長州藩が主役の「花燃ゆ」より、今のところ話にしか出てこない本作長州藩の方が何となく不気味で 凄く感じられるのはどういうことなのか?)。春嶽は、慶喜個人としては父斉昭のように尊王攘夷の方向なのか?と言うが、慶 喜は自分個人の考えなどなく、立場に応じて全力を尽くすだけと言う返し方をする。 それにしても最後で慶喜が話していた「湖の底に沈んだ男の話」と言う内容の昔ばなし、きっと何か意味があるのだろうが全然 分からないよー。田向正建はこういう昔ばなしを描写に入れてくることが多い(「武田信玄」の「八千年の春、八千年の秋」と か)。これ一々全部自分で創作しているのだろうか?凄いといつも思う。 >>296 >「湖の底に沈んだ男の話」と言う内容の昔ばなし、きっと何か意味があるのだろうが全然分からない 慶喜の心象風景か何かかと思っても、イマイチぴんと来ないんですよね 第28回「上洛への道」より 将軍後見職として忙しく働く慶喜。やはり生麦事件の後始末は難航。イギリスへの賠償金を払う気はない久光。しかも長州が、 条約を破棄し、即刻攘夷を言っているため(破約攘夷)朝廷も賛同し、春嶽も破約攘夷に賛成という事である(井伊が朝廷の許 しを受けず条約を結んだことを今でもいいと思っていない)。慶喜は幕閣を集めて今は危急の時である。危機は外から来たもの ではなく自分達が被害者だと考えないように、誇りをもって職務に当たって欲しいと言っている。 吉子と永原のシーン。ここ吉子が慶喜を案じるシーンなのだが、それより永原が部屋に入った時、吉子の生け花の桔梗を見て 「桔梗ですね」というのだが、吉子が「そなたはそういう事も知らないと思っていました」って・・・。永原どれだけ吉子に自 分をボンクラに見せてるんだ(笑)。 続きます >>298 より続き 今回慶喜は上洛の準備をしているが、中根が辰五郎に同道を頼んだり(結局これは慶喜の方で「気持ちだけ」と断るが)、水戸 の武田耕雲斎、梶清左衛門を呼び、そなたたちを頼りにしていると言い、死は恐れないが何が起こるか分からないと気を引き締 めていたり、しかもラストは美賀との水盃で、「今京都に行くことがどれだけ危険なのか」ということが伝わってくる。 最も慶喜は直子に「京の美味しいもの」を聞いたりもしている。しかし直子は答えられず美賀に振るが、「紀州の梅」とか答え てしまう。そこに松島があゆだの松茸だの言い出し、「何でその方が知っておるのじゃ」と言われている。ここ以外でも松島は 色々な知識のあるところを見せている。田向大河、何気に頭のいい女性が多いと言うか、馬鹿な女と言うのがあまり出てこない 気がする(そう言えば「武田信玄」の八重も、時折「姫様、国と国の間の約束と言うものは破るまでが約束でございます」みた いな鋭い意見を言っていたと思う)。 今朝ドラの再放送で「澪つくし」をやっているが、ジェームス三木の大河で感じたのは「女は馬鹿」という感覚が強いことで、 「澪つくし」では大河よりさらに女性が描かれるので、その考え方がより強く出ている(イヤ、流石女性問題を起こした脚本家 だわ・・・。と感心してしまう)。こういう点で田向正建脚本の朝ドラ、「雲のじゅうたん」が見たい。何しろ1976年に女性が 操縦士を目指す話だし、しかも中条静夫、船越英二といった役者も出ているし、田中絹代ナレーションとか見どころありすぎ。 田向正建の大河の女性像を見る限り面白そうな気がする。「澪つくし」をやるのなら「雲のじゅうたん」もやってくれないか なぁ。 久光の率兵上洛に幕府人事介入 岩倉(攘夷派の台頭でこの後失脚)は 久光は江戸で捕縛されるだろうって思ってたそうだね 井伊が暗殺されて久光の介入許したあたりから幕府 は舐められてくる 三条勅使が上座 もっとも三条何時斬られるかと震えてたそうだけど >>179 『西郷どん』観てたらそんなシーンあってやっと理解した 慶喜ブチ切れてたけどw なるほどあれって『徳川慶喜』を揶揄してたりしてな 第29回「将軍名代」より 冒頭で慶篤が涙ぐんでいる。朝廷からの勅定を今になって水戸藩で持っていていいし、他藩に見せてもいいことになった。「空 しい、父上はこんな幕府を守ろうとしたのか。朝廷も幕府も都合よく変わる。このために多くの者が命を落とした。父上だって その一人だ」と。 今回は慶喜が孝明天皇に会い、鷹司父子、清子に会いなのだが、何と言っても長州藩である。 と言っても長州藩士自体は、最後に桂小五郎と久坂玄瑞が少し出てきただけだが、長州藩の陰の黒幕みたいな描き方が良かっ た。長州は裏で公家を操り破約攘夷を唱えているが、しかし慶喜の見るところ、長州は密貿易をしているから破約攘夷など出来 ると思っておらず内心開国だが、攘夷を唱え朝廷を味方につけ幕府を潰し、自らの手で開国をしようとしているのだと。 続きます >>302 より続き うーん、私の書き方だとうまく伝わらないかもしれないが、京で暗躍する長州の不気味な感じが慶喜たちの会話だけで伝わって くるのである。つまり本作、慶喜達幕閣も別に馬鹿には描かれておらず、それなりの能力の持ち主だと描かれるので、それに対 抗する長州藩もそれなりの能力の持ち主でないといけないが、「敵として不足なし!」みたいな感じで描かれているのがいい。 それがなぁ、「花燃ゆ」では・・・・・。おバカ松下村塾生で、「何でこいつらが明治維新を成し遂げられるんだよ!!」とい う描かれ方しかしてなかったからなぁ。そう言えば「花燃ゆ」って慶喜出てたっけ?と思って調べたら、思い出した!「どぶろ っく」の2人が慶喜と久光を一瞬だけやったあれね。長州藩士をおバカに描きすぎたおかげで、幕府はそれ以上の馬鹿に描かな くてはならなくなり、幕府の重要人物をうまく描けなくなったんだきっと。 後今回京の治安をめぐって、慶喜と松平容保が議論しており(何しろ公家の家に、家来の首やら指やらが投げ込まれる状況では ね)容保は、彼らは下級藩士や浪人で、今まで上が意見を聞かなかったからこうなった、と言い、対して慶喜は朝廷の意見、大 名の意見今まで聞いてきたが、自分勝手な意見を言うばかりである。これ以上聞いてもどうしようもない。というようなことを 言っていた。こういう場合下手な大河ドラマだと、いい意見は皆主人公が言ってしまう主人公上げみたいな感じになるが、本作 はそういうことがなく、それぞれがそれぞれの意見を持ち、どの意見も一理あるみたいなのがいいと思う。 >>303 ふむ、そういう意味では「八重」もそれなりに上手く描いていたような。 たいかう鷹司政通には、水戸藩から斉昭の姉が嫁いでいる。政通の子の 鷹司輔煕、九条幸経が出ているが、残念ながら側室の子であった 第30回「奇策」より 春嶽は慶喜との間に深い河がある(それに対して慶喜は海ではありませんか、と言っていたが)と言って政事総裁職を辞任。 れんのナレーションで敵の顔を知っておかないとということで毛利慶親、毛利定広が座った姿で登場(田向大河では人物紹介の時にこ ういうことをよくやる)。しかし長州藩で本当に恐いのってこいつらじゃなく、桂とか久坂とか高杉晋作あたりでは?(最も本作高杉 は出てこない) 江戸湾には英仏艦隊が来ており(生麦事件のせいである)、会津の寺岡勘十郎が訪ねて妻子はどこかへ非難させたらと言うが、れんは 拒否(火消しの時は送り出す形をとらないとと言っている)。中山五郎左衛門も来ているが、いつ出てきてもどうでもいいと言うか、 武士の意地や誇りにこだわる姿が常にうざいのが凄いと思う(新三郎やみよを生麦村に送るときに護衛を頼んで役に立った時もあった のに、関係なくうざく見えるのが凄い)。 続きます >>307 より続き 長州藩の策略の結果、将軍は帝が行幸の度に供をさせられて幕府の権威を下げる形になっており、慶喜はこんなことはやめさせ ないとと言っているが、将軍家茂いつ上洛したんだっけ?しかも今回は慶喜たちの会話の中にしか出てこない。たまに出てくれ ば和宮と遊んでいる姿だし、慶喜主役だからか結構割を食った形になっている気がする(田向大河、特にこの「徳川慶喜」は、 比較的割を食う人はいないように思うが、家茂はあまりいいシーンがなかった気がする)。 孝明天皇は行幸できたことを喜んでいる(なんでも後水尾天皇以来のことだとか)。鷹司太閤は長州は攘夷に見せかけているが 実は開国という話(>>302 で書いたこと)を伝えると、孝明天皇は驚き、長州は長年朝廷に仕えてくれている。心無い噂では ないかと言っている。 それで良く分からなかったのが(笑)、慶喜の策略で5月10日に攘夷の期限を決め、将軍は大阪に行かせ、自分は攘夷を決行す ると言って江戸に帰り、こっそり老中小笠原に生麦事件の賠償金を払わせ、慶喜本人は攘夷をできなかった責任を取って将軍後 見職を辞任した、という事でいいのかな?(それで長州が下関で外国艦隊を砲撃する事態になっている) 後、松平容保に誘われて慶喜は飲みに行き、失踪していたさくらに会うが、そんなことよりも、将軍後見職と京都守護職が一緒 に行動しているのが長州にばれたら襲撃されると思うがそうなったらどうするんだ?と思った。いっぺんに2人死んでしまったら 幕府にとって大打撃である。ここは危機管理はしっかりとと思ったシーンであった。 第31回「孝明天皇の立場」より 慶篤がいつのまにやら将軍目代(?)という役職になって慶喜をフォローしている。何か本作あれ、こんなのあったっけ?とい う事が時々出てくるが、これだけ複雑な情勢を描いているとそうなるのはある程度仕方がないのかもしれない。 姉小路公知が暗殺される。攘夷派の公家なのに殺害されている。三条実美も危ないらしい。そんな中松平容保は新選組を呼び出 して、今までは浪人たちの言うことを聞くように努めたがそれでは駄目だという事が分かった。後見職も総裁職も京にはいな い、自分達だけだ。力を発揮してもらいたいと言っている。ここ近藤勇の勝野洋(何気に大河の出演が多い俳優だが、田向作品 は花柳寿楽と共に、全て出演しており「武田信玄」は大熊朝秀、「信長 KING OF ZIPANGU 」は細川藤孝をやっている)と、 土方歳三の橋爪淳は分かったが、もう一人は沖田か?分からなかった。 続きます >>309 より続き 平岡が再度慶喜に仕えることになる。色々大変な状況なので、信の置けるものが欲しいと。 将軍家茂は京にいるが、長州派の公家のためかなかなか江戸に戻れない。結局慶喜が計画を立て、老中小笠原が兵を率いて京に 迫り、老中板倉がそれを朝廷に報告。小笠原は将軍から直接指示をもらいたいという事で、三条は軍が都にはいるのはだめで、 将軍が出向いて指示をすればいいという事になり、家茂は京から出られ、江戸に帰ることになる。しかし家茂は軍艦で空を見上 げながら「星が綺麗じゃ」とのんきなことを言っている。オイ、あんたを江戸に戻すためにどれだけの人間が苦労したのか分か ってんのかコラァと言う(笑)。 それで長州に続いて薩摩も薩英戦争を起こしているが、結局負けて攘夷は無理!ということになる。これを受けて慶喜は、直子 や美賀に小石川の水戸藩藩邸に移ることになるかもしれないと言う。ここ(一橋家)は江戸城にあり、戦になれば江戸城が一番 の戦場になるだろうからと。美賀はここにいたい、死ぬときは慶喜と一緒にと。松島も私もと言うが、美賀は「息絶える時まで そなたに邪魔されたくない」とはっきりにべもない返事をする。直子は皆で一緒に残ればいいではないかととりなす。直子、美 賀、松島のやり取りはいつもユーモアがあって面白い。 真木和泉、桂小五郎、久坂玄瑞が、朝廷は我らの掌中にある。お上に攘夷を申請し、幕府を倒すと。やっぱりこの作品の長州藩 士はかっこいい。 孝明天皇は自分の知らない所で勅定が出たことで激怒しており、幕府は偽りの言葉をいくつも言っていたが政は幕府に任せてい ると。長州は幕府には代われないと。我が臣下が勝手なことをするのは自分の不徳であると反省している。 ということで朝廷の門(九門)は締められ、長州藩は朝廷から締め出されることになる。 英国公使への十万ポンドの履行は、余の独断で行う。ちょっと待って!このことは、神奈川奉行に言わずともよい。 とことん責任を負う慶喜 こんな上司はみたことないな 第32回「慶喜の悪酔い」より 慶喜は後見職の辞表は提出したが、朝廷の許しは得られず辞任は出来なかったという事である。 水戸では那珂川で吉子が釣り(吉子の釣りは趣味であるが、江戸の藩邸にいた頃は藩邸内の池でしか釣りができなかったみたい だから、ようやく外の川で釣りができるようになったらしい)。彼女はもっと遅くまで釣りがしたかったようだが、侍女に言わ れて止めている。しかし釣りをするのに侍女やらお供の武士やらで何人も来ている。不自由だなぁと思う反面、水戸の内部抗争 で藩内が物騒になっていることを考えると、お供を連れて釣りができる吉子はやはり特権階級ということなのだろう。 水戸では(しかし幸吉の家は慶喜、慶篤の密会に使われたりと大物の会う場所になりすぎであるw)藤田小四郎と桂小五郎が会 っている。東西で鬨の声を上げ(桂が)都を攻めお上を救うと言っている。何故か新三郎がいる。それで桂は斉昭や藤田東湖の 書物を読み尊王を学んだ。その弘道館にこれたということで感激している。この時期に桂って本当に水戸に来てたのか?と思っ てちょっと調べてみたら少し前だが(今は1863年の八月十八日の政変の後)、この年の1月に「長州藩主の代参として徳川斉昭 の墓に詣で祝賀使の使命を果たす」とあるから一応この年に水戸藩には来てるんですね。本作は水戸についての描写が多いが、 長州、水戸の繋がりってこの頃の大河では描かれないことが多いので「へえ、桂って水戸藩ともつながりがあるんだね」と思っ たが、史実の桂も結構水戸藩には関わっていた。 続きます >>313 より続き そして、京に行く慶喜の身を案じていた中根が人斬りに逢いあの世に・・・・・。しかしその後何事もなかったように慶喜たち は仕事をしているので、世の中こんなものだと思う反面何となく寂しい。 慶喜は勝海舟に、軍艦なら2日で大阪に行けると聞いて驚いている。夜でも航行できるのは羅針盤や六分儀などがあるからと言 う説明に、自分を重ねたようで(暗闇の中を進むという事に対して)あやかりたいものじゃと言っている。 それでこの後の話が分かりにくいが、幕府は開国の方針だったが、前年の長州の働きで孝明天皇が攘夷の勅諚を出し、幕府はそ れを受けて、せめて横浜港は閉鎖して攘夷の意志を示すことにした。しかしその後薩摩が京都での実権を握ったため再度開国路 線になっている。老中の板倉と酒井は慶喜に、情勢が変わったからと言ってまた攘夷から開国にするのは反対と言うのが幕閣の 意見で、慶喜はそれに反対の意見を出すが、将軍家茂の意見を伺うと、「老中たちに同意じゃ」という。それでこの後の春嶽、 久光、山内容堂との会談で慶喜が「幕府は開国に反対」と言い出したから、他の者は混乱してしまい激論になる(こういう流れ だと思うが、今回録画していたから良かったようなものの、1回見ただけじゃ何で慶喜がいきなり開国反対になったのか分から なかったよー)。 それで久光の提案で席を変えて飲みに行くが、慶喜自身鬱屈した思いがあったからだと思うが、酒の飲み過ぎでぐでんぐでんに 酔っ払ってしまう。で、次回に向けて池田屋に人が集まっている。 第33回「池田屋騒動」より 今回も色々あったのだがうまく説明できない(笑)。 慶喜は中川宮に「幕府は横浜港閉鎖は難しい」と書くので、お上から「横浜港を閉鎖せよ」と言って欲しいと。その後二条城で、 慶喜がその件について話そうとすると、久光が「我が家臣の高崎猪太郎に中川宮が、それはお上の叡慮ではないと言ってきた」と 言い、「何でそれを自分ではなく、高崎などに言うのか?!」と慶喜怒る。 中川宮の屋敷に皆(慶喜以外は、久光と、春嶽と、伊達宗城)で行って慶喜が問いただすと、中川宮は高崎とは会ったが叡慮かど うかという話はしていないと。それでさらに慶喜が激怒してしまい「自分とこの3人の愚物といっしょにするな!!」といい、酔 っ払ってフラフラしながら帰っていく。慶喜が帰った後で久光は「この侮辱生涯忘れぬ」とやはり怒っている。 ここ、本木雅弘は迫真の演技だが、何故慶喜がこんなに怒ったのか良く分からなかったので(中川宮と薩摩の繋がりをけん制する ためか?)、そこがピンとこなかった。 それにしてもこの酔っ払って「愚物」と言ったのって史実なんですね(最も史実では中川宮の屋敷に押しかけたのではなく、中川 宮が招いたようだが)。後、高崎猪太郎も実在の人物で久光に仕えて明治になってからは東京府知事になっているんですね。 続きます >>315 より続き その後慶喜はさくらと酒を飲み「余は変わっただろう」「日々悪しきことを考えている」と言っているから、「自分は悪いこと をしている」という認識なのだろうけど。 それで場面は変わって、久光は大久保に今後どうしたらいいか相談している(久光のやっていることは、元々大久保が考えてる んだろうなと思わせるシーンである)。大久保はいったん兵を引いて考えた方が良いという意見。で、大久保は西郷を許してく れたことに礼を言っているが、久光は「許した訳ではない。下の者たちがうるさいから島から呼び戻しただけじゃ」と強がって いる。で、大久保に連れられて久しぶりの西郷登場。この作品の西郷はホントーに何を考えているか良く分からないポーカーフ ェイスであり、渡辺徹が好演している。久光は嫌そうに(ここら辺の江守徹の演技もいい)西郷に藩の方針に従って朝廷、幕府 長州の動向に目を光らせる事を命じている。ナレーションでぐんぶやく(軍賦役と書くのかな?)は大して高い役職ではない が、西郷は京で薩摩の中心人物になったと言っている。 水戸の吉子が永原から、筑波山で天狗党が兵を挙げたという報告を受けている(どうでもいい話だが、永原は吉子の部屋にため らわずに入っているからかなり慣れたらしい)。それにしても面白いのが、こういう水戸の重大事に藩主の慶篤のシーンがない こと(今までも、斉昭や吉子のシーンばかりで慶篤のシーンってなかったような)。 >>316 より続き 慶喜の所に梅沢孫太郎と原市之進がやって来る。原市之進の山口祐一郎は分かったが、梅沢孫太郎の中原丈雄は全然分からなか った。「真田丸」の高梨内記 の人だったんですね。それで水戸の天狗党の事と長州は示し合わせていることが語られている。 場面代わって池田屋。桂小五郎は古高が新選組に捕まった。都にこのまま居続けるのは危険。と言うが、宮部鼎蔵は水戸が兵を 挙げたのだから自分達も挙げるべきだというし、他の者は同志を見捨てる訳にはいかない、新選組を皆殺しにして古高を助ける んだとか、また他の者は古高は死を覚悟している、それより京の街に火を放ち中川宮と守護職に天誅を咥えようではないかとか 言い出し、とにかく決行すべきじゃそうじゃー!!と盛り上がる(桂以外は)。 しかし桂は、火をつけるのは北風が強い日という事だったが、今日は蒸し暑いばかりで無風だ。大火にならねばこの人数では戦 えん。将軍家と兵は去ったが、京には会津や薩摩の兵がまだ数万いる。どう戦うのじゃ。一気に喉元に迫らないと失敗は許され ん!!と言う。この作品風向きと火の話は辰五郎でやって来たからね。しかしこの桂はやはりカッコイイ。だから長州物はこの 「徳川慶喜」を長州側から作った様な話にしてくれればよかったのに。「花燃ゆ」なんて作るから・・・はぁ。 それで内通者(?)があったのか中から鍵を開け、新選組側に場面が代わり、守護職の兵は遅れると言う報告に、近藤は「これ 以上待てぬ!」ということで池田屋の前へ。 続きます >>317 より続き で、近藤たちは池田屋に入り「新選組でござる」と言ってその後はひたすら斬り合いになる。この作品では桂は屋根を伝って逃げたと いう設定を使ったようで、サっと逃げだす桂がいい。流石「逃げの小五郎」である。ここは近藤勇役勝野洋の独壇場な気がするが、勝 野洋って殺陣も結構上手だったんですね(そう言う目で見たことがなかったので)。 それでその後で、慶喜が容保から池田屋事件の報告を受けている。そして長州萩の海。かなり荒れた海である(田向大河は結構こうい う海が入る演出が多い。「武田信玄」でも上杉謙信や北条氏康が出る前に海を映すシーンがあった。しかし田向大河ではない朝ドラ 「澪つくし」でも初回こういう海のシーンから入ったので、この頃のNHKはこういう演出が好きだったのか?と言う)。それで池田屋 事件は1864年7月8日だから夏のはずだが、夏の萩の辺りの海としては荒れすぎでは?これではまるで「越後の海」である(まぁ、こ このシーンだと穏やかな海は似つかわしくないか)。どうでもいいことが気になってしまった(笑)。 で、藩主の毛利敬親にも池田屋事件の報告は入り「我らの願いも聞かずこのような暴挙。あのような者たちからお上をお救い申し上げ るのじゃ。京を攻めよ!!」で、慶喜が映り「戦いになる」で今回はオシマイ。まぁ長州からすれば敬親のような感想になるのかもし れないが、あなたたちが京で好き勝手やって、しかも京を大火にする計画を立てていたのだからそれはしょうがないでしょ、と言うし か(笑)。 ちなみに今回慶喜は将軍後見職を辞任し、禁裏御守衛総督、摂海防禦指揮となる。 第34回「御所突入」より 平岡円四郎が、水戸の林忠五郎と江幡貞七郎に斬殺される。皮肉なことに平岡は殺される直前まで、今の幕府は信念がないし、 上の方は何を考えているのやらとか言っていたのに、林と江幡は「幕府の手先になって一橋公の攘夷を封殺し、勝手なことを世 に言いふらしている。よって一橋公の名誉のためにその方を成敗いたす」って・・・・・。違う!それは濡れ衣だー!!と私は 思ったがもちろんそんなことは関係なく斬られてしまった。それにしても平岡ってかなりの使い手だったはずなのに、こんなに あっさりやられるとは相手は凄腕なのか?と思って調べたが、林と江幡の剣の腕前は分からなかった。ただ平岡について色々調 べても「剣が強い」という事は書いていないから、それは本作の創作なのかもしれない。 慶喜は平岡の死に、平岡を襲えば余が変わると思っているのか余は変わらん、と。原市之進は幕府が攘夷の件を横浜港のことに 限定しようとしているのが(林、江幡のような)攘夷激派には不満だと言う。慶喜は、幕府は開国するしかないのを知ってい る。それは攘夷を唱える長州藩も同じで、彼らは自分の手で開国したいだけ。尊王攘夷を信じているのは水戸の激派だけで、彼 等は世間を敵に回しても戦い続けるしかない哀れな者たちじゃと。 慶喜は長州が「攘夷ができないことを知っており、攘夷を言うのは朝廷を味方につけて倒幕をするため」と言っているが、実際 の長州ってどこで「攘夷ができない」という事を知ったのだろうか?やはり下関戦争の後くらいだろうか(本作で慶喜は、それ 以前から長州は攘夷ができないことを知っているとは言っているが)。後倒幕をハッキリさせたのもいつなのだろう(これも本 作かなり早い内から慶喜は「長州は倒幕したいのだ」と言っているが)。しかしまた「花燃ゆ」の話になるが、あれは「倒幕」 ということがはっきりしていなくて、「何のためにこいつら暴れてるんだ?」という印象になってしまっていた。敵をはっきり 描かないと単に馬鹿が暴れているようにしか見えないからやめろと言うのに。その点本作は「何が敵か?」ということが描かれ ているので安心して見られる。 続きます(後になります) >>319 より続き 吉子(貞芳院)は永原から、幕府が筑波勢の討伐を決め、川越以下11藩に命令したと報告を受ける。吉子は誰か筑波勢を説得で きるものはいないのか?と言うが永原は武田耕雲斎あたりにさせるしかないかとと言い、吉子は耕雲斎は攘夷派だから取り込ま れるのではないか?と。永原は自分が藤田のところに行って、説得できなければ腹斬ってお詫びを!と言うが、吉子はそなたの 変わり果てた姿など見たくもありませんと言って、重要なのは死ぬことではなく争いを止めることじゃと言う。それで吉子の手 紙を永原が持っていき、返事を必ず持って帰ってくるようにと永原に言う。 永原は水戸天狗党の陣所に行き、藤田小四郎と田丸稲之衛門(演、田口計を見て、「ワー、時代劇のワルをやっている人だー」 と思った。もしかしてこういう悪役じゃない役は珍しいかも)に会う。2人とも貞芳院様の気持ちはありがたいが、もう引き下が れないと。永原は勝ち目はないと言うが、藤田は勝ち目があるから立ったのではない。国の行く末を思ってのことじゃ。国体護 持のためじゃ。お上のご心痛を思え、幕府の裏切りを思え!帰れ!!となってしまう。 このシーンを見て田丸稲之衛門について少し調べたが、驚いたのが、この天狗党の乱の後に田丸本人が処刑されたのは分かるとし ても、田丸の母(82歳)、妻、娘3人(一番下は10歳)、2歳の長男すべてが獄死、斬首になっていること。長州藩なんかも内ゲ バで人は死んでいるが、女子供をここまで処刑したって例がないような?水戸藩は諸生党と天狗党の間で明治以後も殺し合いにな ったと聞くが、そりゃあこんなに殺していればそうなるだろうと言うしか。何でこんなことになったのか、私がちょっと調べたく らいでは分からなかったが、一つの原因は慶篤だろう。本作でも彼がリーダーシップを発揮している場面がほぼないし、この「天 狗党の乱」でも天狗たちが頼ったのは慶喜で(結局慶喜は討伐側に回ったので無駄だったが)慶篤ではないし、どうも史実でも 「頼りにならない藩主」だったというのは事実らしい。 続きます >>320 より続き そしてたみが新三郎を見つける(イヤ、今回平岡は死ぬし、天狗党の乱だし、禁門の変も勃発するのにこいつらもかよ!?と思ってし まった)。たみは新三郎をバシバシ叩き、みよもひっぱたき「佐衛門殿はお前のせいで殺された(あれ?あの時点では殺されたのかは っきりしていなかったはずだが女の勘か?第11回 >>228 参照)。中根殿も平岡殿もお殿様のために亡くなったが、お前は何をしてい る!!」と言うが、中根はともかく、平岡って死んでそんなにたっていない筈なのにたみが知っているのは、一橋家の誰かとこまめに 文のやり取りでもしていたのだろうかと思った。そうでないとわからないはずと変なことが気になった。 さらにたみは新三郎に「恥を知りなされ!お殿様の所に行って中根殿や平岡殿の分まで働くのじゃ」と言うが新三郎は帰らないと言う。 それにしてもたみは気の毒である。何となくすぐ泣いたりとうざく見えるが、慶喜が彼女と新三郎を強引に結婚させなければ、こんなこ とにならなかったわけで、全く慶喜には責任を取って欲しいものである(笑)。 場面は変わって、慶喜の所に京都所司代松平定敬(松平容保の弟)と老中稲葉正邦(前京都所司代)が来る。長州藩は京の外まで来てい て、藩主と七卿の赦免嘆願をするため京に入れて欲しいと言うが、慶喜は許さず帰藩するように言っている。松平定敬も稲葉も長州を討 伐した方がいいと言うが、慶喜は長州は攘夷を守り異国を追い払おうとした。お上の叡慮を一番守っている藩と言えるので討伐やむなし と言うところで動かないと、長州を許せと言うものもいるから、討伐の判断は早くても遅くても駄目だと言う。定敬によると容保の容態 は良くないが、お上を守れるよう御所に移ったと。 その後水戸の天狗党の件で、原と梅沢が話に来る(見ている方も情勢を理解するのが大変である)。慶喜は兄慶篤はどうしているのかと 聞くが、幕府寄りの市川三左衛門、天狗寄りの武田耕雲斎と幕閣の意向に挟まれて身動きできない状態ですとのこと(こんなのばっかり の慶篤である)。水戸は内乱になると。 続きます >>321 より続き で、その後は朝廷での公家たちの議論というか口論。幕府側の者と、長州側の者で割れている。 そしてキター!慶喜と西郷の対面が(「西郷どん」ではろくでもなかったからなぁ。こういう風に簡単には会えないと言うのが普通だ ろう)。西郷の自己紹介とか、薩摩は兵は出さないのか?とか長州の出方をどう見る?とか通り一遍の話だったが、最後に慶喜が「薩 摩は暑いそうじゃな。余も外で日焼けがしたい」とか言うのは単なる世間話だったのだろうか?意図が良く分からなかった。 で、その後各藩の御所の配置が細かく説明されるのだが、めんどくさいので省略。 元治元年(1864)7月18日 とテロップが入り、正親町三条実愛が手紙を持ってバタバタと走ってきて、長州派の公家たちと相談して 長州の正しさをお上に訴えて勅定をもらい、幕府勢力を一気に追い払おうとしている。 続きます >>322 より続き 慶喜は長州の本隊が出発したという事を受けて、「もう何度も説得した。本隊が来る前に討伐せねば」「明朝兵を動かそう」と。 そこに長州派の公家たちが参内したと報告があり動きがありそうという事で、慶喜は鎧は後で届けさせよと馬に乗って一人駆けて いく。 御所に行き、孝明天皇から再度長州討伐の件の許可をもらう。そして激しい戦闘になる。慶喜は指示を次々に出している(戦場で のこういう指示の出し方が上手なのが田向大河の特徴だと思う)。しかし慶喜は初めてする戦争の指揮のはずだがしっかりできて いるのが凄い。 慶喜は小御所にいる正親町三条実愛に「小御所まで攻められるのは総督の失態。早く和睦を結びなされ!!」と言われるが、「何 故敵に手を差し伸べようとするのですか。和睦など有り得ませぬ!!」と返す。 さらに慶喜は中川宮と会い、「お上を移したほうがいいのでは?」と言われるが「必要ありません!」と言い、孝明天皇のいると ころへ行って(容保もそばにいる)、「長州の者たちが攻めてきているがいましばらくの辛抱を。まもなく成敗して京から追い出 します」と。 長州が鷹司の屋敷に忍び込んで鉄砲で撃ちかけているということで、慶喜は怪しい屋敷は火をかけてあぶりだすのじゃと命令する。 慶喜が自ら戦ったと言うのは史実の様だが、こんなに激しい戦いだったのだろうか?多分このシーン室内撮りなのだろうが、脚本演 出がいいせいか迫力のあるシーンに仕上がっていると思う。それで慶喜が銃弾に倒れるシーンで今回はオシマイ。 >>321 たみの中の人、リアルタイムで観たときはなんかわざとらしくて気持ち悪い感じがしましたけど、 「ひらり又四郎危機一髪」のヒロインとか、いくつかの現代劇を見たら違和感なかったんですよね。 演じやすい演じにくいがあるからか、はたまたいま観たら印象が変わるのか。 >>325 いや確かに、印象は「わざとらしい」「気持ち悪い」だと思います、私も。ただ新三郎との結婚の経緯を考えると(新 三郎がみよに入れ込んでいたので、それを忘れさせるために強引に慶喜が結婚させた上に、みよのことはたみには全く話してい ない)、たみがこうなっちゃったのは、こういう結婚をさせられて理由も分からず、夫が消えてしまったせいなので、そういう意 味では、水野真紀はそこまで考えてああいう演技をしているのかもしれないです。 第35回「母の苦悩」より 前回銃弾に倒れた慶喜は、単に弾がかすっただけの様ですぐに復活。大勢で殿を運ぼうとしていたところに気付いたので、「何を するか下ろせ―!」「おお!生き返られた」と言うのが何となくおかしかった(田向大河、この後起こった永原の撃たれたシーン もそうだが、真面目なシーンでも「間」で感じるおかしさみたいなものがある。「武田信玄」でも「キンジパ」でもそうだった)。 鷹司邸では屋敷が焼けて、太閤政通が茫然。しかも清子の亡霊を見てしまい、息子の輔熙がその場から避難させようとしても動か ず人を呼ぶ事態になっている。 結局長州勢を追い払うことには成功したが、そのために火をかけたので2万1千件の家が焼け、都の中心は焼け野原となる。ちょっ と考えて思ったが、これ皮肉にも長州が池田屋で立てた作戦を幕府の手でやってしまったということになるのでは・・・。 それにしてもこの作品久坂の死はやらなかったのね。そこはちょっと見たかった。鷹司邸も輔熙も出てきたのだからついでに(?) 輔熙が久坂を振り払うところもやってくれればよかったのに。 続きます >>326 より続き うめが横浜で、ピアノでバッハのメヌエットを弾くのを、窓にかじりついて聞いている。父の与兵衛は怒っているが、そこに外 国人女性が通りかかって与兵衛に注意したので、彼はびっくりして逃げている。ここ何と言うこともないシーンなのだが、「麒 麟がくる」でオリキャラの駒が、全く説得力のない描写でどんどん偉くなっているのを見てしまうと、この「うめの描写」はい いなと思う。うめは元々三味線が好きで、両親に怒られようが何だろうが家の手伝いもせず、ずーっと三味線を弾いていた。そ してここではピアノに夢中になっている。「ああこの子は本当に音楽が好きなんだな」というのがわずかなシーンで良く伝わっ てくると思う(以前はそれほどそんなことは思わなかったのだが。それにしてもあれだけ時間を使いまくっているのに駒描写の 説得力のなさは問題だと思う)。 で、今回は何と言っても吉子(貞芳院)若尾文子の独壇場だった。吉子は諸生党の市川三左衛門、佐藤図書に城下にいる武田耕 雲斎たちを城に入れるように言うが反対され、彼らの話を聞いている内に鉄砲の音が聞こえ戦闘が始まってしまう。吉子は自分 が話をするといい、永原や侍女、市川達にとめられながらも水戸城の城門を開けさせ、話しかける。 それで市川も佐藤図書も無役なのに藩内を取り仕切っているみたいだし、天狗党の方も武田耕雲斎や藤田が「撃つのを止めよ」 と言っても止まらないし(止まったのは吉子が演説をした時だけだった)、本当に統制がとれていないのが良く分かる描写であ る。さらに江戸にいるからと言うのもあるだろうが、今回一瞬も藩主の慶篤が出てこない(史実の慶篤は病弱だったらしく、吉 子が後見していたらしい)。 続きます 京都で命懸けで戦ってた慶喜に対して江戸の老中達のあの言い草… 聞いていてほんま腹立つわ >>327 より続き で、吉子は「やめるのじゃ。皆々顔見知りではありませぬか。話し合えばわかることではありませぬか。何故殺し合ってまで争 うのじゃ?刀を収めなされ。親兄弟を思いなされ。我が子を思いなされ!何のための争いなのじゃ。憎みおうて生まれるものは 何一つとしてありませぬ。やめるのじゃ」と敵味方問わず話しかける。これは史実ではないようだが、史実の水戸に吉子位リー ダーシップを発揮できるものがいたら、それこそ女子供まで殺す水戸の悲劇はなかったのかもしれない。 しかし結局その後のシーンでは、吉子の呼びかけにも関わらず戦闘は続いており、吉子は「だれか中に入って話してくれるもの はいない者ものか」とつぶやいている。追討軍は19藩に増えたと侍女の綾小路から報告があり、武田耕雲斎たちを救えないとい うことじゃなと言っている。綾小路は一橋公なら救えるかもと言うが、吉子は即座に慶喜は禁裏御守衛総督であり、天狗党は長 州と同じく朝廷に逆らうものだから慶喜にとっても敵じゃと。 それで永原は吉子が城門を開けさせて話しかけた時に、吉子の盾になろうとして撃たれたので、吉子と綾小路はその容体につい て話しているが、そこへ「呼ばれたような気がして」と永原がふらふらしながらやって来てばたりと倒れる。 それで慶喜は長州征伐について進めているが、江戸の老中たちは禁門の変で負け、異国の艦隊に砲撃されてお台場まで壊された 長州はもう終わりだと思っているようだが、今回のラストで長州は異国と和睦したという報告が慶喜の所に届いており、長州は 油断できないと言っている。 今回最初の8分くらい見そびれた(泣)。 第36回「仇討ち」より 慶喜は老中稲葉正邦と話している。慶喜は今が長州を攻める時と言うが、稲葉は征長総督を尾張慶勝にお願いしているが受けてくれな いと。それで 稲葉「恐れ入り奉ります」→慶喜「恐れ入り奉りますと言っている場合ではない」 稲葉「恐れ多いことにございます」→慶喜「そうではない」 とドライな慶喜である(というか田向大河の主役の特徴ともいえるが)。慶喜はお上は幕府を信頼しようとしているし、外国は幕府の 出方を見ているからここが正念場と言うが、稲葉は、御所で長州に勝ったことや、長州が外国に負けているので江戸城では喜びに沸い ていてこの京の空気が伝わらないと。 原が慶喜の所に来て、水戸は幕府の応援を受けた諸生党が有利となり、天狗党は水戸城下から追い払われた。武田耕雲斎は天狗党を説 得できず、水戸城にも入れず天狗党と一緒に戦っている。慶喜は「間に入る者はおらぬと申すか」と吉子と同じことを言っている。 吉子は永原のけがが長引いているので(しかし綾小路にも怠け者と言われてしまう永原、どこまで周囲を騙しているのか)、見舞いに 行くと言う。ということで戯作者「恋思川永春」だという事が吉子にも侍女たちにもばれてしまっている。 続きます >>330 より続き 今回は勝、西郷の対面もあったが、勝は「幕府に方針などない。全国から優秀なものを集めて議会を開いた方がいい。長州はそ の時に役に立つだろう。幕府は政治を私(わたくし)している」と言い、その時の西郷の表情が珍しく驚いたような表情を見せ ている(今まではポーカーフェイスだったから)。こういう無言の中に興味を惹かれた表情をする渡辺徹の演技がいい。 天狗党は慶喜に助けを求めているが、それは出来ないと言う慶喜。 その天狗党の藤田小四郎と武田耕雲斎は、藤田が「京に絶対に行く。一橋公に会って尊王攘夷を訴える。朝廷も味方してくれる かも」と言うが、武田耕雲斎は「我らは世間から見れば暴徒。一橋公も我らの味方は出来ない。尊王攘夷の志を示すためここで 死んだ方がいい」と意見が割れている。 新三郎とみよは天狗党の一行からはぐれてしまった。2人で死のうとするが、そこへ早川良介(みよの主人で新三郎が切り殺し た、重吉の弟)が現れて切りあいになり相討ちとなる。 慶喜は天狗党の討伐をお上に願い出ている。 最近オンデマンドで見たからスレあって嬉しい 長文の人の流れ読まずに書きますがお公家さんの中ですごくセルフ回しの変な人がいませんか? 外国の人がカタコトの日本語しゃべってるような あの人が気になって気になって 禁門の変の慶喜は間近で見た薩摩の小松帯刀が「古今無双の豪傑」と書き残してる その公家は大原重徳(演、岡村喬生)岡村はオペラ歌手という。だけど喪黒福造みたいな感じだった >>334 そうなんだ!本職はオペラ歌手のかただったんですね それでセリフに特徴があったのか ありがとうございます! 第37回「慶喜の頭痛」 体調が悪くうまくまとまらないかもしれないが、とりあえず昨日分。 新三郎が死に、みよはすぐ後を追おうとするが、たみはとめる。このシーンのたみ(水野真紀)の新三郎を見る顔が良かった。 感慨深い顔というかあきらめのような、うまく言えないがとにかくよかった(説明になっていない)。 慶喜は表向き天狗党に何もできないと声を荒げつつ、辰五郎に手紙を持たせるのがいい。天狗党を解散し少人数で行動すれば一 人二人は生きられるかもと。それにしてもこういうシーンを見ると、辰五郎が手紙を持って武田耕雲斎に会いに行く道中とか描 いても面白そうな気がするが(もちろん本作そこまで描いていないけれども)、そういうシーンをずーっとやっていたはずの 「麒麟がくる」の描写はそれほど面白くなかった。あれだって戦国時代なのだからスリルある展開にいくらでもできるはずだが、 何となく光秀って何をやっても死ななさそうというか(一応怪我もしてるのだが)、緊張感が足りない気がする。 続きます >>336 より続き 長州征伐について、松平容保と弟の松平定敬がやってくる。長州藩が責任者である三家老を切腹させ四人に死を命じ、彼らが勝 手にやったことにしたと容保は報告。それを聞いた定敬は「それはおかしい!藩主敬親の軍令書があったではありませんか!!」 と慶喜の目の前で兄弟で言い合っているのが楽しい(笑)。さらに長州藩に潜入してきたと言う近藤勇が、薩摩と長州は犬猿の 仲なのに、西郷が説得できたのが不思議だと。こういう「近藤勇の目から見た西郷」が語られるのも本作のいいところだと思 う。下手な大河ドラマだとこういう語られ方をするのが主人公だけという事になりかねないので。それでそれをうけた慶喜が、 あのものは命を捨てていたと言い、西郷から目を離すなと近藤に言っている。後このシーンで、容保が天狗党のことを気遣うセリ フがあって、慶喜の内心を気遣って言っているのだろうな、と言うことが分かる。 たみが慶喜の所に来て、新三郎が死んだことを報告。優しく聞いている慶喜だが、こうなったのはアンタのせいだからな(←まだ 言っている)。たみとみよは結局よしに預けられることになる。 寺岡勘十郎がを組に来ている。そこで町内が火事になり、れんが男達を送り出している。寺岡も「男勝り」と感心しているが、こ のシーンのれんはいなせでカッコイイ。大原麗子は色気と共にこういうきっぷのいい感じを出しても独特だったなぁとしんみりす る。 続きます >>337 より続き 天狗党の武田耕雲斎と藤田小四郎が対立している。耕雲斎は「逃げるのは恥ではない」といい小四郎は「逃げる者は許さん」 と。本作藤田小四郎(演、田辺誠一)は、なんというか「過激な尊王攘夷の志士」というイメージがピッタリである。「花燃 ゆ」や「西郷どん」でもこんな感じの志士が見たかった。いや演技がどうこうと言うより(演技なら、「花燃ゆ」で吉田松陰 を演じた伊勢谷友介は結構良かったと思う)「尊王攘夷」ということをきちんと描いているか描いていないかの差なのだと思 う。「徳川慶喜」だと当初から尊王攘夷を色々な面から描いてきたが、「花燃ゆ」「西郷どん」はそれが描かれていないので、 伊勢谷友介のように熱演すると「思想が見えてこないので不気味」という事になってしまうのだと思う。本作藤田小四郎は純 粋で正義に満ち溢れ、頑固で不器用な感じで感情移入して見ていられた。それで結局天狗党は降伏。武田耕雲斎含め半数以上が 死罪となった。 最後は薩摩にいる西郷と大久保。西郷は長州は生かす、幕府はいらぬと思う、共和政治を考えていると大久保に話している。 そこでナレーションで、慶喜の周囲から人が消えて、後は敵が増えていくばかりだったということで今回はオシマイ。 体調が悪くてうまくまとめられないことが続きますが。 第38回「条約勅許」より 何故か幕閣大奥では、慶喜が長州攘夷派の公家と結んで長州征伐を中止したことになっている。 しかも何故か将軍家茂役が変更になっている(水橋研二から進藤健太郎へ。何か事情があったのだろうか)。観行院倒れる。 当初家茂は上洛しないということになっていたが、結局上洛となる。しかし戦争はせず。長州を甘く見ており、謝罪に来させ ようとしている。 兵庫開港を幕閣の一存で決めてしまい、慶喜は通商条約だって違勅状態である。幕府は長州と戦うつもりなのに朝廷を敵にし てしまうのは長州の思うつぼと。 話は飛ぶが笑ったのが、イギリス公使パークスが「幕府は嘘ばかりだ!!」と怒っているのを「大層お怒りにございます」と 通訳が言って「たわけが!怒っているのは相手を見ていれば分かる!」と言う返事。この時の通訳はどうしたんだろう?と思 った。後、大坂町奉行の井上義斐が血判を示そうとして刀を抜くと、パークスたち公使はビビっていて、この後どうなったの かな?と思ったが(その後の描写がなかったから)、井上義斐のウィキを見たらこれ、史実だったんですね。「自らの薬指を 切って血判を押して約すると威嚇して同意を得た」とあるから血判は作らなくて良かったらしい。 続きます(それにしても時間がかかる悪にまとまらない) >>339 より続き ※339の最後の文章は「時間がかかる割に」ですね。 慶喜は勅許を得るために言葉を尽くすが、そこに朝廷側に伝言が届き、伝言ゲームの様に耳打ちし何かと思えば、老中二人を(朝廷が) 罷免したことに、将軍が職を辞して江戸に帰ると知らされ、慶喜はすぐに追いかける。将軍は年寄りたちがそう言えと言うからと答え、 慶喜は老中たちは無責任だと言うが、老中たちは朝廷に罷免されたことでこれは幕府の専権事項であり、こんなことでは自分達は何もで きない。将軍職は中納言様(慶喜のことね)にと。慶喜は上様は京に戻りそこで相談だと。勅許は自分が全力でもらうと言い、その言葉 通り勅許をもらう。 何か分かりにくい気がするが、どうも体調が悪くて文章がうまくまとまらない。 第39回「将軍急死」より 今回も簡単に。 中山五郎左衛門が京の町のことを慶喜に細かく伝えているが、「こういうことをするために彼がいたのか」と思った。なんせ町 人の生活に詳しいだろうなと言うのは今まで見てて分かっているし。 江戸ではれんが火消しの指揮をしているが、そこに寺岡勘十郎が来て、れんが泣きだす。寺岡がどうしたのかと聞き、「ここに ガンツム辺りが来たらやばいぞー」と思ったら本当にその通りで(笑)、勘違いしたガンツムと寺岡の喧嘩。それにしても寺岡 は架空の会津藩士で、もう少し「会津藩士の目から見た世界」を描くのかと思ったが、そこはあまり描いていない気がする(今 後描かれるのかもしれないが)。今のところ何で出てきているのか分からないキャラになっている。 続きます >>341 より続き そして西郷、桂の会談、薩長同盟だー(と一人で盛り上がる)。2人で囲碁を打ち、西郷は自分の番になると出て行きしばらく 帰ってこない。桂が待っている間に夕暮れになっている。しかも戻ってきた西郷は順番を相手からと間違って、桂に指摘されて いるし。 桂:私はあなたに招かれて会ったのです。酒を飲み囲碁を打つためではありません。今日で3日でござる。待たせるばかりで何 の話もないとは無礼ではありませんか 西郷:まことに申し訳ないことでござった。 桂:間に入る者があり、是非ということであった。もしさしたる話がないなら、それがしはごめんこうむりたい。 西郷:話はござる。 桂:それならなぜ3日も待たせるのか。それがしをからかうおつもりか。 西郷:どういう風に切り出せばいいか考えていたのでござる。やはり単刀直入がよい。まず我が藩と貴藩の間に長年横たわって いるわだかまりを水に流してもらいたい。 桂:それがしは長州藩の一藩士にすぎません。そのような重大なるお話をこの場でお約束することはできますまい。無意味でご ざる。 西郷:長州藩全体の約束などそれこそ無意味でござる。あなたの約束を頂きたいのでござる。あなたが水に流すと言えばあなた を信じましょう。それがしも今この時をもってすべてを水に流します。それがしを信じて下され。もしそれがしを信じら れぬならこの場で斬り、帰って下され。我が藩と貴藩の間に和が生まれなければ、新しい日本などできませぬ。あなたを 信じることがその第一歩にござる。 続きます >>342 より続き 桂:水に流しましょう。 西郷:では(と言って碁を打つ) そこでテロップ。「慶応二年(1866)一月二十一日薩長同盟成立」 薩長密約は六か条からなる軍事同盟である。 長々と書いたが、主人公側ではない本作の「薩長同盟」は良かった。どうも近年の2作品(「花燃ゆ」「西郷どん」)の薩長 同盟の出来が良くなかったせいか、シンプルではあるが(慶喜主役の本作だとここにそんなに時間をかけられないので)、 良くまとまっていたと思う。 その後、板倉とか小笠原の老中再任とか、慶喜と春嶽との「幕府をどうするか」と言う議論などもあったが省略。それで将軍 家茂が急病で倒れ、亡くなってしまう。 慶応二年(1866)七月二十二日家茂死去、明治維新まであと二年 というところで今回はおしまい。 勝 「上様は土佐の坂本龍馬という名をお耳にしたことはごさいませぬか」 慶喜 (一言)「無い」 ここのやり取りほんとすこ もし今の令和の大河だったら慶喜と龍馬無理矢理絡ませてファンタジー大河になっちゃうんだろうな 第40回「徳川家相続」より 体調が悪く遅れていますが面白いと思ったところだけ簡単に。 慶喜は馬を使って、京大阪を往復しているが、疲れたとのことで寅之介に腰をもんでもらっている。長時間乗馬なんて したことがないから(というか馬に乗ったこと自体、子供の頃テーマパークで乗っただけなので、そんな私に乗馬のこ とが分かる訳もないが)、考えたことがないが、確かにきつそうだよね、とここを見て思った。 それでラストの大阪城のシーンだが、慶喜は「長州藩主毛利親子は亡き公方様の敵にござる。此度余が出馬するからに は、例え千騎が一騎になっても山口城まで侵入し、戦いを決する覚悟じゃ。これは死をもってしても価値のある正義の 戦いでござる。覚悟のないものは去ってよい」 →老中小笠原長行登場(ボロボロ、腹斬ってお詫びを!と騒いでいる) 小倉城は持ちこたえられず長州の物に。小倉 を奪われたということは下関海峡を奪われたということ。肥後、久留米、柳川が兵を引いたという事は九州はほぼ長州 寄りに。そこに薩摩が加わるので九州は難しいことになった。 →慶喜「よし、長州のことを片付けよう、征伐は止めじゃ!」 ・・・。これじゃあ誰も納得できないでしょ。いや、状況が変わったと言うことは分かるんだけどさー、さっきまで 「死をもってしても価値のある正義の戦い」とか言っていたのは何だったのさ(笑)。案の定この後老中板倉に「長 州征伐をさせて下さい!!」とか泣きつかれているし、孝明天皇も(天皇は慶喜が将軍職に就くことを期待していた のに)「慶喜は何をしておるのじゃ!長州を征伐せよ!!」と怒っているし。確か司馬遼太郎の原作でも「慶喜は先 が見えすぎる」みたいなことを書いてあったと思うんだけど、実際こうなったら「この人、付き合いきれん・・・」 と思うだろうね。 第41回「将軍慶喜」より 今回も簡単に。 長州と交渉するための下準備として勝海舟が選ばれて慶喜と打ち合わせする。その中で「このところ西郷は大久保と組んで共和 政治を主張しております。共和政治と言うのは」「そのことは知っている」と慶喜に遮られているが、そもそも西郷に共和政治 のことを吹き込んでその気にさせたのは、勝、あんたでは?と思ったらそうだった(>>331 の時)。人が悪いと言うか何とい うか(笑)。まぁこんなところでそんなことをばらす方がおかしいか。 王政復古を求めて公家たちが押し寄せてくる(多分、廷臣二十二卿列参事件だろう)。天皇は関白二条斉敬に「あの者たちに罰 を与えるのじゃ!(二条関白は辞意を示すが)そなたが辞めること許さん。将軍職を慶喜が受けないなら、勅命を出し、それで も従わないなら、直に申し渡す!幕府がしっかりしなくてどうするのか!」と怒っているが、この役の花柳寿楽は怒っていると ころが上品だと思う。キンジパの時の将軍義昭もそうだったし、「武田信玄」の北条氏政もそうだった(氏政の時は独特なキン キン声がうるさくて、いつも怒ってたけど)、何か目立つ人だなぁと思ったら、花柳流の日本舞踊家だったんですね。これを知 った時「ああ通りで」と思ったものである。 天皇の勅命もあり、慶応二年(1866)十二月五日、慶喜は第十五代征夷大将軍となる。 第42回「孝明天皇の死」より どうでもいい話だが、この作品の二条斉敬(演、小林勝也)は麻生太郎氏に似ていると思う(口がまがっているところとか、声 も何となく似ているような気がする)。 前も書いたことだがこの作品のうめはいい(今回は、ピアノを習うために家であれだけ手伝いをしなかった彼女が、雑巾がけを していてぐっと来た)。音楽をやりたくて一生懸命なところがいい。失礼ながらあまりきれいな女優さんでもないし可愛いタイ プでもないがそこがまたいい(日本のドラマを見ていて感じる事だが、男子はまだ普通にイケメンではない人が結構出てくる が、女子はほぼ美人とか可愛い子しか出てこない。大河ドラマの主役も、男性は西田敏行とか松山ケンイチとか古くは中村梅之 助等、イケメンタイプではない主役がいるが、女性はいない。「八重の桜」とか「花燃ゆ」とかヒロインは史実では「美人でな い」はずだが、演じたのは綾瀬はるか、井上真央だった。個人的にたまには一般的美人ではない主役がいた方が、「美人とは言 われない女子」の希望になると思うのだが)。再放送中の朝ドラの話になるが「澪つくし」のかをるを見ていると、なんせ沢口 靖子なので誤魔化されてしまうが、恋愛のことしか考えていないわ、なら好きな人と一緒になろうとするかというとそうでもな いわ、両親の顔を立ててお見合いするのはいいが、半端に好きな人のことを考え(口には出さないが、ろくすっぽ見合い相手の 顔も見ないで、好きな人のことばかり考えていて、失礼過ぎると思う。親のために見合いすると決めたのなら、もう少し見合い 相手のことを知る努力をするべきではないのか)、ふらふらしていると言う。そういうのを見ると両親に呆れられても好きなこ とに一生懸命なうめはいい。話がズレまくったけど。 続きます ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
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