>>250 より続き

斉昭、慶篤、尾張の徳川慶勝(演、野村祐人)、松平 春嶽(慶永)が押しかけ登城する。ここ春嶽だけ身分が違うから別の
部屋で待たされたり、井伊が弁当も提供せず3時まで待たせたり、ここら辺は史実で、井伊の作戦なのだが(実際はこの中で
一番弁が立つのが春嶽で、別室にしたこと。食事をとらせずに城中だから正座で足も崩せず、ヘロヘロにさせて、斉昭にろ
くに話をさせなくするという)、何しろ斉昭が菅原文太なので、そんなことでヘロヘロになりそうもない古武士のような風
格がありすぎるのと、春嶽なしでもそれなりに話ができそうに見えるので、何となく「井伊の作戦が決まった」様には見えな
い。

で、斉昭は朝廷に無断で条約を調印したことを責めるのだが、井伊は「有難きお言葉」を多用して、要求された「幕閣を一新
する」「春嶽を大老に」「慶喜を養君に」という事を全てはねつける。何というか井伊のやり方は「有能で慇懃な役人」を思
わせる。こうやって「恐れ入り奉りましてござりまする」や「有難きお言葉」と言う言葉を入れて何か言っているように見せ
て、実は相手の要求は一切聞かないというのは、今の官僚などでも必須能力なのかもしれない。

続きます