>>259 鵜飼吉左衛門の役職は「京都留守居役」でした。

第18回「桜田門外の変」より

それにしても前回の「安政の大獄」といい、ストレートに事件そのもののタイトルである。最近の大河はひねったタイト
ルをつけることも多いが、本作中身を追うのが大変なので、タイトルはひねらない方が分かりやすくていい。

慶喜は永原の書いた本を読んでいて(戯作者、こいしかわながはるの本、恋思川永春と書いているサイトがあったが、そ
うだとすると、永原帯刀のモデルはこの人だろうか↓ 経歴が似ていると思う)
https://kotobank.jp/word/%E6%81%8B%E5%B7%9D%E6%98%A5%E7%94%BA-61257 

慶喜はくだらないだの何だの言いながらも、廊下を歩きながらも読んでいるので面白いのだと思う(笑)。で、その永原
との会話だが、面白いと思ったのが、井伊側が、水戸藩士の書状を手に入れ、謀反の証拠があったということだが、「そ
んな大事を書状に書くほど愚かではないだろう」「私もそう思います」で、「そんなことがあるわけないだろう」ではな
く「書くほど愚かではない」と言うのがいいと思う。

この後中根が「土岐が倒れた」ということで報告に来るのだが、部屋の入口と中でそれぞれ座礼をしていた。この時の中
根の所作もいいが、こういう「殿は特別であり、身分が違う」という事をハッキリ入れてくるのがいいと思う。また今の
大河の話だが、「麒麟がくる」で朝倉義景の嫡子を、将軍上洛の妨げにならないように毒殺していたが(嫡子そのものが
邪魔なのではなく、父義景を止めるため)、毒殺前後の描写が不十分なのもそうだが、この大河は「将軍というのは身分
が高い特別なものだ」ということを全然やっていないので、子供の毒殺が非常に残酷に見えてしまう。これ「将軍は特別
なもの」という事をどこかで描いておけば、まだ「嫡子殺害もしょうがないこと」と思えたのかもしれない。

続きます