>>265 より続き

井伊は、水戸藩士が多数脱藩して行方不明であり、大老を狙っている。供を増やしてはどうかと報告と提案を受けるが、
「拙者は今までも狙われてきた。大老がそんな噂で怖じ気づいたら、世の笑い物じゃ」と返している。この時の井伊の顔が
穏やかで印象に残る(本役杉良太郎は、これまで真面目で威厳のあるところしか見せておらず、こういう表情は初めてな気
がする)。

そして桜田門外の変のシーン。ウィキを見ると、大老を警護していた彦根藩の者は多数逃げてしまったらしいが、ドラマで
はそういうところは描かず、激しい戦いの中井伊は討たれる。

慶喜や斉昭はこの報告を受け、光がまぶしいシーンで解放感を表現する(こういうシーンは「武田信玄」の義信が死ぬ前の
シーンでもあったと思う)。その中で斉昭が崩れ落ちもう先が長くないのが分かる。

それにしても水戸一橋から「安政の大獄」を見ると、本当に恐怖と言うしかない。井伊はいくら逮捕処罰しても全然手を緩
めようとしないし、これは「桜田門外の変」が起こっても致し方なし、という感じだった。