「翔ぶが如く」があるのに、何故今再び「西郷どん」なのか?
この切実な問いに答える「新しい西郷」が生成しつつあるとは、残念ながら思えない。
島編に新機軸を見いだすしかないのが、現時点での到達点だ。

清盛はまったく逆。歴史劇としての限界を露呈している「新平家」を一気に更新して、
「今何故平清盛か?」に対する見事な回答を与えることに成功した。
豊富な歴史情報と資料を駆使して創造性豊かに論理的に構築された精緻な脚本。
シンボル操作やメタファーも多用され、時空間も頻繁に行き交うハイテク脚本ゆえ、
伝統的な大河層からはろくに理解もされないまま罵倒を浴びた(ウヨからの攻撃とは別に〜
>>735のような阿呆には永遠に手は届かない)。
しかしその結果、歴史劇の深度、人間ドラマの熱量において歴代屈指のクオリティーを誇る
大河が、挑戦的な演出に斬新な映像・・・等々と相まって誕生したのである。
なお、斜め上とはどういうことだ?革新的で新しい大河を創造したという意味ならイエス。
しかし、王道から外れて「歴代を描かない」という意味で使ったのならばナンセンスだ。
「新平家」と比べ物にならないほど、歴史とそこに生きた人物たちをきちんと描いている。