僕は以前から、このドラマの西郷のどこが優れているのか、魅力的なのか、さっぱり理解出来ないと述べて来た(もし、魅力的に見える瞬間があったとしても、それは演じる俳優の魅力であり、ドラマの西郷の魅力ではないのである)。

 いよいよ大久保が、その点を台詞で説明してくれるのだと思いきや……ドラマの大久保が挙げた「誰も考えられん、とんでもなかこつ」という西郷の優れた点は、次の3点だった。

 @女性の気持ちを理解しようとして、女装した。
 A斉彬に「無礼きわまりない怒りの文」を送り続け、藩主になるよう背中を押した。
 B御前相撲で斉彬を投げ飛ばした。