「西郷どん」は三人の脚本家で書かれているせいか、
ドラマがぶつ切りで全然つながらない。
「翔ぶが如く」では「桜田門外の変」が寺田屋事件の
「同士討ち」の伏線になっており、脱藩、突出しようとする
有馬新七、西郷信吾と大久保が激しく対立する。
その時、精忠組分裂の危機を救うのが有村兄弟。
脱藩するなら俺を斬れという大久保、その首に刀を向ける
有馬のやり取りに、このままでは終わらないというフラグが立ち、
それが寺田屋事件の悲劇となるが、ここに西郷がいれば
という想像を掻き立てる。
斉彬が死に、国父となった久光では尊王攘夷の志が貫けない
と考える有馬ら過激派は、西郷ならばという思いがあったのかも
しれない。
そういう時代考証的な想像が、視聴者の興味をかきたて
ドラマは続くのだが、林、中園の西郷どんはそれを許さない。

まあ「西郷どん」が反面教師となり、「翔ぶが如く」の面白さを
改めて実感できるわけだが、今なら中国語字幕付きYOU TUBE
で全編視聴が可能。