2011年に水戸黄門の地上波が終了。
これで民放のレギュラー時代劇はなくなった。
この年の大河が、現在「西郷どん」の統括制作を務める桜井賢。

時代劇ファンの期待を裏切り、大河史上最も悪評だった
「江」から大河の崩壊は始まったと思われる。
しかし、江の脚本を書いた田淵久美子は09年の「篤姫」で
00年代最高の視聴率を出している。

これは民放で平均15パーセント以上の視聴率を叩き出した
「大奥」シリーズ(03年〜05年)のファンが流入したことが大きい。
特に一回目の「大奥」は菅野美穂演じる篤姫が主役だったりして、
そのリメイク的な要素もあり、時代背景や人間関係の把握が安易
だったことも高視聴率の要因であろう。

これで大河の視聴率を占める女性視聴者の影響力は証明されたが、
その後の八重、花燃ゆ、直虎で惨敗。原作、林真理子、さらに朝ドラ
「マッサン」「花とアン」で好評だったプロデューサーと脚本家を採用。
朝ドラの視聴者を大河に呼び込もうとしたNHKだったが、それもほぼ失敗。

つまり、大河再生の道は完全に閉ざされた。